■感情を動かすためには、何が必要か?

昨日の文章をご覧になって、

もうお判りになったことでしょう。

先生の話が実話だったのか作り話だったのかは、もはや判りません。

しかし、現実に

「静かにしろ!気をつけなければ大怪我するぞ」

と言うよりも、何百倍も生徒に

「絶対に慎重にしたい」

という強烈な感情を植え付けたことは間違いありません。

■では、感情を動かすためには、何が必要か?

ズバリ、それは

「ストーリー」

です。

それも、

「19世紀には〇〇主義が台頭して、

20世紀には〇〇機構が中心となり、

〇〇運動が、世界中で展開された」

というようなマクロ・ストーリーではありません。

「〇〇さんが、

こんな運命に見舞われて、

それを△△さんがこのように支えた結果、

最後は二人とも〇〇をなんとか成し遂げることができて

□□の人々から

☆☆と称され、感謝された」

というような、登場人物が具体的に行動する

パーソナルストーリーです。

人が登場するパーソナルストーリーだからこそ、

人は、その登場人物に自分を投影し

疑似体験することができ、

文字通り、感情移入することができるのです。

感情移入するからこそ、感情が動くというわけです。

■実は、厳密には

ストーリーではなく、

「体験」

です。

自分が体験して、その場に立ち会ったことで、

人は感情が動き、

「二度とするまい」

「もっとしてあげよう」

と学習して、その後の行動が変わるようになります。

この変化は、一時的な

「行動変容」

ではなく、

その後も続く

「習慣変容」

となり得ます。

とはいうものの、

相手に学んで欲しいことを学べるような体験が

都合よく降りかかることはないので、

次善策として

「ストーリーを話して(見せて)疑似体験させる」

ということが必要となります。

■その時、大切なことは、

「リアリティ」

です。

中学生には、中学生が体験した話を聞かせれば

最も感情移入されます。

主婦には主婦の話、

父親には父親の話、です。

そしてもう一つ、

リアリティを徹底するには、

意味づけを差し挟まないことです。

中学校の先生も

「忘れられない」

とは言いましたが、

「だから、注意しなさい」

とも

「緊張してやりなさい」

とも、

みずからの意味づけは一切していません。

実際の体験には、

だれも意味づけをしたり解説したりしません。

そこからそれぞれが自分なりに学ぶだけです。

人から解説されず、自分で学ぶからこそ、

深く刻まれるのです。

もし、意味づけを差し挟めば、

その瞬間、そのストーリーは体験ではなく

「お小言の一部」

と映ってしまうからです。

■さて、みなさんの現場では、いかがでしょうか?

多くの職場が、

いかに、データや説明、理論が氾濫していて、

思考に訴えるばかりになっていることか、

感情を動かすことなく、

「べき論」

の正論ばかりが押し寄せてくる息苦しい現場になっていることでしょうか。

しかもこれでは、

伝えたことが徹底されないため生産性も上がらず、

お小言が繰り返されることで

現場の関係性が悪くなる一方です。

■よく研修講師が、

「知っている」と「できる」は違うんです、

と言いますが、

それは大して違いません。

重要なのは、

「できる」と「実践したい」が違う、ということです。

思考の上で「できる」と思っていても、

感情のもとで、「実践したい」と思っていなければ、

何の意味もないからです。

いかに優れた知識や技術を持ち「できる」としても、

それを「現場で実践したい」と思わなければ、

知らないのと同じなのです。

どんなに正確で速度のあるシュートを蹴ることができても、

その選手が、フィールドでボールを蹴りたいと思っていなければ、

そのポストは無駄になりますから、

技能は至らなくても精一杯頑張りたいという選手と

交代した方が良いのです。

だから、組織づくりにおいては、

モチベーションが第一義となるのです。

言い換えれば、組織づくりにおいては、

思考に訴えることの何百倍も、

感情に訴える方法を知っていなければならないのです。

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