■「同じことを話しても、

頑張って動いてくれる職員もいるが、

動いてくれない職員もいる」

 

「待遇を良くすれば頑張る職員もいれば、

待遇では動かない職員もいる」

 

「得意なことをさせれば、やりがいを感じるタイプもいるので、

得意なことを与えようとしているが、

得意なことをやらせても、それ以上に積極的にならない職員もいる」

 

「テーマによって、とても熱中して取り組むこともあれば、

関心がないことにはさっぱりやらない職員もいる」

 

……こんな話には枚挙にいとまがありませんが、

さりとて、

「人の価値観は人それぞれなので、

部下にあったアプローチが必要だ」

などと考えていては、組織が成り立たないことは、

みなさんもお気づきでしょう。

 

そんなみなさんに、コンサルタント会社が、

「人間は5つのタイプに分類されます。

5つのタイプごとに異なるアプローチをすれば、

すべて解決です!」

といったコンサルティングを持ち込むことがあります。

 

研修で、タイプ診断をすると、

みんなキャッキャキャッキャと楽しくやっていますが、

翌月には、

「誰がどのタイプだったやら」

「自分がどのタイプだったのか」

「そのタイプにはどう対応すればよかったのか」

すっかり忘れている、というのが関の山です。

 

考えてみれば、人をタイプ分けしようとすれば、

ベテランだから

平成生まれだから

男性だから

体育会系だから

などなど、きりがありません。

 

人の数だけタイプがあるのですから、

こんなことをしていては、組織づくりなどできないことに

気づかれることでしょう。

 

■そこで重要なのは、

そうした表層的なカテゴライズの視点ではなく、

その逆で、

人間の本質を見抜く視点です。

 

つまり、どんな人にも当てはまる傾向こそが、

実効性があり、

人間の本質へのアプローチであるほど、

心の奥にまで響く施策となるということです。

 

では、

人間はなぜ、やったりやらなかったりするのでしょうか?

 

それはズバリ、

そもそも、

「人間には、二元心理構造がある」

からです。

 

わたしたちには、

頑張って働きかなければ、という前向きな心理もあり、

そこまで頑張るより楽をしたい、という後ろ向きな心理も、

同時に持っていて、

その間で、時々刻々、揺れ動きながら生きているのです。

 

また、わたしたちには、

自分のことをわかって欲しい、という心理もあり、

しかし人と交わることが煩わしい、という心理も、

同時に持っています。

 

さらには、

痩せたい、という心理と、

でも食べたい、という心理を同時にもっていることでしょう。

 

あの人とは別れた方が良い、という心理と、

でも別れたくない、という心理が同時にあるでしょう。

 

こうしてみると、

そもそもわたしたち人間は、

「相反する2つ心理を同時に持っている生き物」

なのだということがわかるでしょう。

 

なので、

やったりやらなかったり、

テーマによって頑張ったり頑張らなかったり、

自発的だったり依存的だったり、

当事者的だったり無責任だったり、と

いちいち不快に思い悩む必要はなく、

むしろ、

矛盾だらけなのだということには、何の不思議もない、

ということがわかります。

 

したがって、組織を動かす場合には、

「なぜだろう?」

「おかしいじゃないか」

「身勝手だ」

と嘆く必要はなく、

「そういうものなのだ」

と、そうした人間の心理構造を踏まえて対処を講じる方が、

実効性があり、

また精神衛生上も好ましいはずです。

 

■そして、組織において踏まえておくと良いのは、

特に、以下の二元心理構造です。

 

①人は、わかって欲しい心理と、

自己開示して傷つくのが嫌・嫌われるのが嫌という心理が

同時にある、ということです。

 

また、

②人は、自分のことを吐き出して聞いてもらいたいが、

本当に判ってもらうべき人にきちんと伝えるような面倒なことは嫌い、という心理が

同時にある、ということです。

 

こうした二元心理構造があるため、

部下職員を放っておくと、

「自己開示するのが恐い」

「人に伝えるのが面倒」

という心理ばかりが働き、

周囲とのコミュニケーションを取らなくなってしまう傾向があります。

 

蛸壺化し、独善化してしまう、という傾向です。

 

周囲とのコミュニケーションに消極的になると、

外界や周囲がわからなくなるので、

ひとり不安や苦悩、不満を抱え続けたり、

自分は正しいという意識から、

周囲との摩擦が起き、

相談できる相手がいなくなるので孤独になって、

他責発想に陥ってしまいがちです。

 

結局、自分自身が不幸になり、

挙げ句の果てに、心を病んだり、職場を辞めたりしてしまうことにもつながるのです。

 

■みなさんからすれば、

そうなることは珍しくないうえ、

「職員は子供ではないのだから、

自分で自分をコントロールして、

そうならないようにするのが社会人だ」

と言いたいところでしょう。

 

大人相手にみだりに介入してはならず、

本人の選択を尊重するべき、という考え方もあるでしょう。

 

しかし、そうして放っておいても、

二元心理のうちの、前向きな心理だけを活かし、

賢い選択だけをしてくれる、ということは、

残念ながら、人間にはありません。

 

日頃つねに迷い、揺れている自分の心を見れば

それは明らかでしょう。

 

■そこで、経営者・上層部・管理職は、

その逆に、

部下職員がなんでも話せる環境を作って、

壺の中から誘い出し、

自分の思いを吐き出せるようにしてやる必要があります。

 

そうして、周囲とわかり合うと、

部下職員は、

外界や周囲の様子がわかり、

物事の因果関係が見えてくるので、

自分自身で、さまざまに先手を打つことができるようになります。

 

人間関係が円滑になり、

自分自身も、安心でき、納得でき、満足感が高まります。

 

みずから選択することで、自律発想となります。

 

みずから選択することで様々なことが好転するという前提で考えられるようになると、

未来に希望を持てるので、幸福になります。

 

また、周囲から承認されていれば、精神衛生上も健全で、

こんなに自分を出せる場はありませんから、

やりがいと誇りを持って、活き活きと働ける職場となります。

 

 

■経営者・上層部・管理職の方々は、

この二元心理構造を知っておき

前向きな心理の方を助長することによって、

組織を、前向きで、生産的・建設的な体質へと導かなければなりません。

 

これまでは、

「職員は大人なんだから」

と、尊重していたため、後ろ向きな心理までもが守られてきました。

 

「個人の心理不介入」

の時代だったのです。

 

その証拠に、

「やりがいや誇りは自分で見つけるものだ」

とまで言われていたものです。

 

これまでは、動いてくれない職員については

「どうする〜?」

と、困っても、文句を言ったり、

やたらと教育・研修を押し付けるばかりでした。

 

そんな環境ではメンタル疾患が生じるのも無理ありませんが、

そうなってから対策を講じている、というのが一般的でした。

 

これでは、結局、

組織も職員本人も不幸です。

 

■そこで、

これからは、尊重ばかりもしていられない、と

考えた方が良いでしょう。

 

人間の

「心理構造」

を踏まえて、生産的・建設的な方向へと導くことで、

組織を健全化し、

意図的に生産性を上げることが望まれています。

 

これからは、意図的に前向きな体質へと導くことで、

メンタル・ストレスを無くしてゆくこともできます。

 

■では、職員の心理構造に介入する、とは、どうすれば良いでしょうか?

 

それは、

定常的なコミュニケーションの機会を設けることによって、

職員間でなんでも言える関係性をつくることです。

 

職員を蛸壺から引き出し、

そこで表現された前向きな心理を、きちんと尊重し、

さらに促進する、

という介入が重要となります。

 

こうすれば、職員は、

どんどん意見を言い、

周囲と円滑に協力するので、

組織の生産性も向上し、職員の満足度も向上します。

 

■職員の心理に介入せず、頭ごなしに、

蛸壺の中の職員にノルマを押し付けてきたのが、

従来の一般的な組織体質です。

 

これからは、

職員を蛸壺から引き出し、物事の因果関係を見せましょう!

 

自分を俯瞰できた職員は、

みずから、良い方法を選ぶようになります。

 

それが、自律進化の組織体質です。

 

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