■世の中には、

やたらと多くの理事がいる団体があります。

 

理事が多いのは民主的かもしれませんが、

大胆な改革はできません。

 

そんな団体のもとで運営されている病院では、

抜本的な改革はなかなかできないのではない傾向があります。

 

また、

わたしが以前勤務していた組織も、

業界団体が設立した組合だったので、

そこに働く人は、大抵新しいことができません。

 

なぜなら、誰も責任を持とうとしないにも関わらず、

なにか失敗があれば、責任を追及されるという傾向がある集団だからです。

 

正しいか間違っているか、ではなく

それ以外の力関係すなわち、

財務面・人事面における発言力のある人が言いたいことを言い、

好き・嫌いで物事が決まることがあるので、

みんなが萎縮してしがちです。

 

そんな組合が運営している医療機関では、

みだりに無駄を指摘することすらできません。

思いがけないエライ人が以前に決めたことだった!ということがあるからです。

 

■組織運営において最も重要なのは、

「問題意識を共有した人たちだけでコアメンバーを構成する」

ということです。

 

「なんとかして、この問題を解決したい」

という意識が共有されていれば、

さまざまな議論があっても、

良い方向に向かうための建設的な展開ができるからです。

 

逆に、組織運営上、絶対にしてはならないのが、

「問題意識を共有していない人をコアメンバーに入れる」

ということです。

 

当事者意識がない人に、

わざわざ意見を聞けばどうなるでしょうか?

 

あらゆる改革は、時間や労力や費用がかかりますから、

当事者意識のない人にとっては

負担以外の何物でもないため、

必ず、その人たちは抵抗勢力になってしまいます。

 

メンバーの一人が一生懸命に探してきた改革案でも、

当事者意識のないメンバーが、

「要らない」

「そこまでする必要はあるのか?」

「そんなに費用をかけるのか?」

「忙しい」

「自分は時間がなくて関われない」

などなど、無責任に反対するので、

建設的な話し合いにも取り組みにもならない、ということです。

 

では、どうするか?

 

■「理事だから」

「関係者だから」

「委員だから」

という意味のない理由で召集をかけて、

わざわざ当事者意識のない人からの否定的な意見を聞くことをやめることです。

 

もし召集をかけるならば、

「何としても、この問題を解決したい人は集まって欲しい」

と、問題意識の有無について意思確認することです。

 

問題意識がある人たちだけが議論すれば良いのです。

 

関心が低い人たちの無責任な発言に振り回される必要がなくなります。

 

■さて、ここからが本題です。

 

病院においても、しばしば

「管理職だから会議に出なさい」

「管理職だから責任を持ちなさい」

といったことが当り前に行なわれています。

 

その結果、

せっかく問題意識のある人が提案しても、

わざわざ問題意識の希薄な人たちに意見を聞くこととなり、

「うちはできない」

「そこまで必要なのか?」

といったネガティブな反応を引き出すことにしかなりません。

 

考えてみれば、

提案する人は、誰よりも問題意識があり、

みずからさまざまな方法を探し、検討して、提案しているのですから、

最も前向きだと言えるでしょう。

 

そして、反対に、

提案を受ける人は、そこまで問題意識はなく、

みずから方法を探すことも、検討することもせず、

ただ呼ばれて聞いているだけですから、

面倒なことが始まることにはネガティブであり、

後ろ向きな意見を述べることになるのは必然でしょう。

 

こうした構造を振り返ってみれぼ、

「傍観者に口出しをさせて、良いことはない」

のは明らかです。

 

問題意識の希薄な人にわざわざ意見を聞いても、

周囲の人間のモチベーションを下げることになるばかりか、

当事者意識がないので、とんちんかんな意見を言い出し、

混乱を招くことにもなりかねません。

 

■考えてみれば、

なぜ、多くの組織において、

「わざわざ当事者意識の希薄に人をおおぜい参席させて、否定的な意見を聞く」

という滑稽なことが行なわれているのでしょうか?

 

ついては、組織づくりをする場合には、

当事者意識のある人だけを当事者として明確に定めてきちんと巻き込むこと、

そして、

傍観者につまらない口出しをさせないようにすることが重要となるでしょう。

 

もし口出しをさせるとしても、

あくまで参考に聞くだけで、

決裁に参加する権限は与えず、

振り回されないようにすることが重要です。

 

■なので、コアメンバーを決める際には、

「その課題について、問題意識があるかどうか?」

を意思確認することが重要です。

 

そして、

「当事者として責任を持って取り組む」

という意思表示をしてくれるか確認することです。

 

さらには、

「当事者としてふさわしい行動をしているか?」

つまり

「口だけを出す傍観者になっていないか?」

をつねづね確認することです。

 

問題を解決するための方法を探したり、検討することを、

人任せにしている人は、

もはや当事者ではないので、

行動しない人には意見を言ったり決裁に参加する資格も与えてはなりません。

 

■病院でいえば、

「管理職だから」

「委員だから」

という理由で召集するのはやめましょう。

 

「この問題を、何としても解決したいと思うならば、参席しても良い」

と投げかけて、

当事者意識のない人をふるいにかけて落とすことです。

 

そうすれば、

「この問題は自分の問題だ」

と当事者意識のある人だけが参加し、

建設的で前向きな相談ができる組
織となるでしょう。

 

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