■わたしたちは、部下職員に対して、

「ああして欲しい」

「こうして欲しい」

と、つい、

「行動を変えて欲しい」

と考えてしまう傾向があります。

 

しかし、実際に、日頃から

「ああしてくれ」

「こうしてくれ」

と、行動を指示すれば、

相手は、指示されたところだけを変えることになります。

 

ルールで縛ろうとすれば、

そのルールを守るだけの変化をするようになります。

 

その結果、部下職員は、

それ以外のことについて、

応用して考えるということはしなくなってしまいます。

 

「とにかく、こうしてくれ」

という指示やルールには、目的が欠けているので、

いわば「頭ごなし」に

行動を「押し付け」ていることになるため、

まさに文字通り、

「形骸化」

するからです。

 

■では、表面的に行動を変えさせるルールがなくても

みんなが同じように考え、

同じ方向性を向き、前進してゆく組織にするならば、

どうすればよいでしょうか?

 

それは

組織の体質、風土、文化から変えるということであり、

価値観を変えることとなります。

 

つまり、

思考の習慣を変えることです。

 

「つねに、このような価値観で考える」

という思考習慣を変えることは

一時的な教育では不可能です。

 

ということは、継続的・日常的に、

「こういうことが大事だ」

「このような考え方をしてゆこう」

と、つねにリマインドしあってゆくことが必要となります。

 

つまり、

「ある行動を変えて欲しい」

ならば、

「その行動を変えさせる」

のではなく、

その根底にある

「価値観を変えさせる」

ことをしなければ形骸化してしまうので、

そのためには、

「価値観をリマインドする」

という行動を習慣にすることが必要になる、ということです。

 

たとえば、

家庭で、夜、ご飯だけはみんな一緒にあつまり、

テレビを消して、

「今日学校はどうだった?」

と話しながら過ごす、という行動習慣です。

 

その時間が、価値観をリマインドしあっている機会です。

 

「そんなことで落ち込まなくていいよ」

「お前が正しいな」

「よくやった、それでこそ男らしい」

「昨日のニュースは悲しかったね」

「あんな大人になるな」

「こうなったら恥ずかしいね」

・・・と、お互いの価値観をリマインドし合うことで、

価値観が形成されてゆくというわけです。

 

そして、

同じ価値観を根底に持つことができるようになるので、

それぞれが、新しい事象に直面した時にも、

近い価値観のもとで応用的な行動ができる、というわけです。

 

子どもが成長するとともに、

部活や習い事で忙しくなったりすると

話をする機会を持つという行動習慣を持つことが難しくなってゆきます。

 

お互いが忙しくなる中で、

隙を見てコミュニケーションをとり続けるのは至難の技です。

 

子どもにも悩みや用事があるので、

ただ単純にいつでも話しかければ良いというものではなくなってきます。

 

だからこそ、

「夕食の時間だけは創るようにする」

など、定型化したシンプルな行動習慣を継続することが大事になるのです。

 

■このように、

価値観を共有するためには、

思考習慣が必要で、

そのためにはリマインドし合う行動習慣が必要だということが

お判りでしょう。

 

もし、

価値観をリマインドし合う行動習慣がなくなると、

いつの間にかお互いの価値観が離れ、

びっくりするような価値観を相手が持っていて、

手に負えなくなっていた、

ということにもなりかねません。

 

同じ価値観を持つよう思考を変えるには、

祈ったり、願ったり、

心がけたり、意識しているだけでは、

その想いが続くこともなく、

相手に届くこともありません。

 

なので、

「日々リマインドし続ける行動習慣」

を持つことが必要となるのです。

 

■みなさんの現場では、

職員の価値観を同じ方向に向けるための

「日々リマインドし続ける行動習慣」

となるようなコミュニケーション・モデルがありますでしょうか?

 

価値観を同じ方向にするためのコミュニケーションは、

今日、どうしても話し合わなければならないことではありません。

 

そして、

価値観を共有するため、

みんなが方向性を同じにするため、

みんなが楽しく納得して働けるための、といった

今日、どうしても話し合わなければならないことでもない

緊急性のないコミュニケーションをとることは、

いま、

働き方改革の影響で、

歓迎されなくなってきているのが実情です。

 

これが、実は

「組織運営上は大問題」

だということは、改めていうまでもないでしょう。

 

もし、コミュニケーション・モデルがなければ、

日々の業務に追われ、

それぞれが違うことを考え、

それぞれの価値観で職場を利用するようになり、

摩擦や抵抗が生まれ、

必要な進化もできなくなってしまうことは、明らかです。

 

また、日々実践するべき行動習慣は、

軌道に乗り習慣にするまでは、

必ず負担感を感じることになりますが、

そこで止めてしまえば、

いつまでも習慣化することはなく、

「コミュ
ニケーションが当り前の組織」

には永遠になれません。

 

■経営者・管理職は、

部下職員の

「負担だ」

という声に流されてはいけません。

 

「コミュニケーションを習慣化する」

という行動だけは、

頭ごなしに押し付けなければならないのです。

 

コミュニケーションをとる・とらないについてまで

部下職員に遠慮していては、

子どもと会話のない家庭にしてしまうのと同じように、

職員同士の価値観がバラバラの職場にしてしまうことになるからです。

 

みなさんの現場では、

職員同士の価値観を出し合う

「コミュニケーション・モデル」

はありますでしょうか?

 

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