■組織を改革するなら

「トップの本気度が伝わらなければならない」

と、ここでもお伝えしていますが、

 

「毎月の定例会でもいろいろ話しているが、

なかなか、響かないようだ」

「では、どうすれば本気度が伝わるのか?」

と聞かれます。

 

ちょうどこの時期であれば、

年度の区切りに際して、

トップから話をするという機会があるかもしれません。

 

しかし、せっかくの機会なので、と

切れ味の良い話をしてみても、

「組織全体が覚醒した!」

ということには、なかなかなりません。

 

なぜなら、職員それぞれに、

受け止め方は異なるからです。

 

また何人かがその話に感銘を受けたとしても、

感情も一時的なものですから、

意識が変わり行動が変わり、さらにそれが持続する、

ということは、困難です。

 

実は、

鮮明な話を聞いて、価値観が変わり行動が変わることは

稀なものです。

 

自分自身、人生でそんなことが何度あったか、

振り返ってみれば、お判りでしょう。

 

では、どうすればよいか?

 

■人は、

切れ味悪い話でも、

何度も何度も繰り返し語られることによって、

徐々に、その本気度を感知する傾向があります。

 

また、

多くの職員に訴えるならば、

その都度、異なるアングルで話すことによって、

職員それぞれの異なるアンテナにフックすることが

可能となるのです。

 

■以前にも、ここでお伝えしていることですが、

「人間の感情は、物理の法則と同じ原理で作用」

しています。

 

したがって、

人を動かすということは、

微動だにしない岩を動かすようなものです。

 

なので、多くの人を動かす場合、

多くの大きな岩を動かすようなものですから、

「集めて話す」

といったアクションは、

そもそも横着な発想です。

 

では、どのようにエネルギーを向ければ、

動いてくれるのか?

 

なんども時間を取る。

 

なんども足を運ぶ。

 

なんども人と話す。

 

さまざまな角度から話す。

 

……といったことになるでしょう。

 

なぜなら、感情が大きければ、

人は、時間や労力や想いを注ぎ込むものなので、

多くのエネルギーを傾ける様子を見て、

相手が突き動かされるからです。

 

時間と労力と想いの結晶であるお金も、

人を動かすこともあります。

 

ただし、普段、裕福そうに見えていると、

同じ金額でも時間と労力を注いでくれたことが

相手からは見えないので、

本気度が伝わらないこともあるので注意してください。

 

間違いなく本気度が伝わるのは、

時間を費やして見せることです。

 

誰にとっても時間は有限であり、

お金では買えないものなので、

それを注ぎ込んでいることは、

紛れもなく本気だということがわかるからです。

 

また、

想いを注いで見せることの中には、

プライドを投げ出すことも含まれます。

 

「決して下げなかった頭を、

今回は下げてでもそのことに向き合っている」

ということが見受けられれば、

「今回ばかりは本気なのだ」

と伝わることでしょう。

 

■なお、組織を動かすために、

現実的なのは、

 

さほど切れ味の良い話ではなくても、

「何度も何度も、機会を設けて想いを伝え続ける」

ということをやって見せる、ということでしょう。

 

本気度を示すには、

運動量と

情報量を

大きくすることを考えてみると良いでしょう。

(クレーム対応の場合にも言えることです)

 

つまり、運動量とは、

遠くても足を運ぶ、

何度も足を運ぶ、

時間を割く、

自分一人ではなく複数で向き合う、

時間をかけて準備する、

場所を変えて発信する、

前もって充分に告知する、

……などなど。

 

もちろん、

スピードを持って動く

ということも運動エネルギーが大きいことが伝わります。

 

情報量とは、

さまざまな情報を発信する、

さまざまなメディアを通じて発信する、

時には長い文面、

時には動画、

時には長い講話、

図表やデータ、

事例やエピソード

……などなど。

 

さらには、

どうしても伝えたい相手を、何とか誘って、

「現場に連れてゆく」

 

あるいは、当事者を連れてきて、

伝えたい相手に引き合わせる、

 

また、

そのタイミングや場所、シチュエーションを

周到に整えて実践する、

 

そして、

ここに挙げたさまざまなバリエーションを

適宜、駆使すること、

 

……などによって、

知恵を働かせていることが

本気度を示す効果につながる効果があります。

 

■反対に言えば、

自分から動かず、

事前の準備もなしに話したり、

なんども同じ話をしたり、

なんども同じ方法で話す

……といった方法では、

 

相手からは、

「まったく感情のエネルギーが感じられない」

と見透かされてしまうので、

人を動かすことはできないのです。

 

昭和の時代は、トップ・ダウンが当り前だったので、

「全員を集めて話す」

という横着なコミュニケーションでも済んだものです。

 

これからの時代、

本当に全員参加の総力経営を実現するためには、

経営者・管理職は、

「本当に相手を動かすコミュニケーション」

を探究してゆくことが必要でしょう。

 

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