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■さまざまな施策や研修を、

研修会社やコンサルタントが売り込んできますが、

それをあれこれやっても意味がありません。

 

テレビのバラエティ番組で

「健康に良い」

と言われて、

今週は、納豆を食べ、

来週は、ブロッコリーを食べ、

その翌週は、ヨーグルトを食べ、

あれこれ試してみても、

健康が増進することはないのと同じです。

 

そもそも、

「どうなりたいのか?」

が明確で、

それに向かうために必要なことを、

必要な順序とタイミングで進めなければ、

効果が上がることはないのです。

 

これが組織づくりの場合、

研修と研修とが相互に連関していなければ、

一時的なイベントに過ぎません。

 

職員から見れば

「場当り的」

としか感じられず、

組織として

「本気なのだ」

ということが伝手こないので、

教わった内容を本気で身につけたり実践しようと

思うこともありません。

 

にも関わらず、ほとんどの病院で見受けられるのが

たとえば、

「新入職員研修と管理職研修が連動していないケース」

です。

 

新入職員に、

「こんな風に頑張って欲しい」

と伝えているのに、

そのことを

管理職研修の中で管理職に伝えていないので、

 

新入職員が教わったことに応えようと

一生懸命頑張るのに、

管理職は

「なぜ、入って間がないのにそんなことを言うのだ?」

「うちの部署ではそんなことはしなくてよい!」

と芽を摘んでしまう、ということが

あちこちの現場で生じています。

 

せっかく役に立ちたいと思って現場に赴いた新入職員が、

頭ごなしに出鼻をくじかれ、

あっという間にやる気をなくしてしまう、

……ということが珍しくなく、

悲しい限りです。

 

それもこれも、

研修と研修が連関していないからに他なりません。

 

これが、反対に、新入職員が頑張った時に、

管理職が

「よく言ってくれた!」

「そんなことまでやろうとしてくれるのか!」

と大いに歓迎して、感謝や経緯を示してあげれば、

新入職員のモチベーションがどんなに上がるでしょうか?

 

こうしてみると、

研修と研修を連関させることが、

組織づくりの初歩の初歩であることが判るでしょう。

 

■そのためにも、

現場で企画する研修や施策が、

すべて一定方向に向かっていなければなりません。

 

つまり、

「こんな組織を実現するのだ」

というグランドビジョンを明確にすることが、

何よりも重要だということなのです。

 

そのグランドビジョンの実現のために、

必要な施策や研修だけをすることが、

組織にとっても職員にとっても、

最も無駄がなく、

最も力を発揮することができる大前提だと言えるでしょう。

 

そのため、

施策や研修を持ち込んでくる研修会社やコンサルタントの中で、

「どの会社・コンサルタントが信用に値するか?」

は、

「グランドビジョンを明確にするよう助言するかどうか?」

でわかります。

 

グランドビジョンを確認しないコンサルタントは、

「研修や施策によってどんな病院を実現したいのか?」

には、関心がなく、

「研修を売りたいだけ」

だということです。

 

■みなさんの近くに、カウンセラーやコーチング・コーチが

いますでしょうか?

 

そのカウンセラーやコーチが一流か三流以下かが、

はっきりとわかる時があります。

 

三流以下のカウンセラーやコーチは、

クライアントが

「この悩みを解決したいんです」

と言った場合に、

「そうですか、では何とかしましょう」

その悩みを解決するための具体策を探そう
とします。

 

一方、

一流のカウンセラーやコーチは、

「なぜ、それが我慢できないくらい苦しいのですか?」

「なぜ、それを実現したいのですか?」

と投げかけます。

 

わたしたちもそうですが、

大事な価値観ほど、自分の心の奥深くに埋めてしまい、

潜在化させてしまっているものです。

 

そのため、顕在意識が

「こうしたい」

という欲求は、たいてい表層的な、

思考によって行儀よくデコレーションされた

要望でしかないことがほとんどなのです。

 

なので、

本気で変わろうとするときには、

それ相応の時間や労力や精神力を費やすことになるだけに、

まず最初に、

その要望の奥底に潜在している

大事な価値観を発掘することが、

どうしても必要となるのです。

 

変わりたいという要望の奥底にある自分の本心を発掘することを

「自己発掘」

「セルフ・マイニング」

ということができるでしょう。

 

これは組織も同じことなので、

くわしく述べておきました。

 

■つまり、組織改革をする場合にも、

「本当はどんな組織にしたいと思っているのか?」

を自己発掘してもらわなければなりません。

 

病院組織の場合には、

生命に関わる仕事に携わる数多くの専門職員を巻き込む以上、

ちょっとやそっとの動機で改革をすることはありませんから、

 

「本当はどんな組織にしたいと思っているのか?」

という柔らかい動機ではなく、

「本当は、何としてもこんな組織にしなければならない」
という鋭利な動機であることが多いはずです。
 
その本当の動機を明確にした上でなければ、
一つ一つの施策や研修を組み立てて、

最も効果的なプログラムを構成することはできないでしょう。

 

その本当の動機、揺るがない動機が核心となり、

骨格を備えた姿が、グランドビジョンです。

 

■したがって、

本当に意味のある研修や施策を行なうために

真剣に向き合っている研修会社やコンサルタントほど、

依頼や相談を受けた時に、

「承りました」

とは言いません。

 

一流のコンサルタントならば、

「なぜ、その施策や研修をしたいのですか?」

「この依頼・相談をされた背景には、

どんな病院組織を実現したいという考えがあるのですか?」

と訊くはずです。

 

そして、それが明確でない場合には、

奥底にある欲求を引き出し、

それを核心としたグランドビジョンを

一緒に明確化してゆくことになります。

 

クライアントの揺るがない動機や

それを核心としたグランドビジョンを明確にすることなく、

個々の研修や施策を効果的なものにすることは

できないからです。

 

■「要望はお聞きしました。

ついては、本当はどんな組織を実現したいのですか?」

と、

組織の自己発掘を促してくれて、

グランドビジョンを明確化してくれるコンサルタントを

選んでください。

 

病院の費用や、職員の時間や労力を費やすならば、

「絶対に意味のあるものにする」

ことに真剣なコンサルタントを選ぶことをお勧めします。

 

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