■このコロナ禍のもとでも、

パチンコ屋さんには、

朝の開店前から行列ができているそうで、驚かされます。

 

昨今に限らず、

パチンコ屋さんの行列を見ると、

雪の日であれ、

せっかくのアウトドア日和の日であれ、

多くの人が、

現金を握りしめて、

早朝から行儀よく列をなして、

お金を納めに集まってくる様子に、

「そのモチベーションはどこから来るのか?」

と興味深く感じてしまいます。

 

こんなに従順なお客さんに恵まれた業界は

他にないでしょう。

(その意味では羨ましい)

 

■ところで、

人材育成や組織開発の領域においても、

皮肉な景色がよく見られます。

 

みなさんは、

「2匹目のドジョウ戦略」

を聞いたことはあるでしょうか?

 

なにか売れた商品があると、

それと似た商品を販売する、という戦略です。

 

商品が売れたということは、

ある一定のニーズが存在することが

証明されたということなので、

そのマーケットに対して、

売れるものをさらに供給しようとするのは、

ビジネスにおいてはごく自然なことです。

 

そこで、似て非なる商品を販売することになる、

ということです。

 

たとえば、(とても古い例ですが)

1990年代、

クラブサウンドをポップスに持ち込んだTRFが

大ヒットを飛ばし続けた後に、

globeがそれに続いてやはり大ヒットを続けました。

 

同じように、

宇多田ヒカルに、倉木麻衣が続き、

浜崎あゆみに、倖田來未が続くなど、

 

音楽の世界は特に、流行に正解がないので、

手堅く儲けるには大事な戦略なのでしょう。

 

テレビドラマでは、

1960年代には特撮ヒーローが、

1970年代には刑事ドラマが、

1980年代には時代劇が、

2000年代には韓流ドラマが、

次々と制作されては放送されました。

 

そして、ファンの側も、

新鮮さが必要なので、

似て非なるものを探し求めて、

喜んでどんどん購入するのです。

 

■ここからが、本題です。

 

というのは、

人材育成や組織開発の領域、

つまり、

研修会社やコンサルタントも

やはり、この2匹目のドジョウ戦略を

行なっている、ということなのです。

 

PDCAモデルが流行ったら、

その後は、OODAが良いとか……、

 

コーチングが流行ったら、

その後は、1on 1 ミーティングが良いとか……、

 

成果主義が流行ったら、

その後は、目標管理制度が良いとか……、

 

グループディスカッション型研修が流行ったら、

その後は、体験ゲームが良いとか……、

 

ビジョナリー経営が流行ったら、

その後は、クレドづくりが良いとか……、

 

こうした改善技法が

次から次へと、

書店のビジネス・コーナーを一面に埋め尽くすなどして、

複数のテーマが同時進行することなく、

行儀良く一つずつ、

みなさんのマーケットに流入して来るのは、

 

研修会社やコンサルティング会社が、

2匹目、3匹目、4匹目…のドジョウを握りしめて、

行儀よく、

みなさんの前に行列になって順番を待っているからなのです。

 

■一方、

現場の側も、

つねに課題があるので、

「コミュニケーションも大事」

「人事評価制度も大事」

「理念も大事」

「教育方法も大事」

「職員満足度も大事」

と、さまざまなテーマが入れ替わり立ち替わり目につき、

研究しなければならないと感じています。

その状況を知っている研修会社やコンサルタント会社は、

それを当て込んで、

ちょうど

パチンコ屋がしょっちゅう

新台入
れ替えリニューアルオープンをやっているように、

「次はコレ」

「次はコレ」

と勧めようと、手ぐすね引いて待っているというわけです。

 

■さて、

組織にとっても、職員にとっても、

大事なのは、

「自分の置かれている状況を俯瞰する」

ことです。

 

俯瞰すれば、

これから自分がどちらへ向かえば良いか

一目瞭然だからです。

 

そこで、

そんなドジョウ戦略に踊らされる状況を俯瞰して、

この記事をご覧になっているみなさんには、

ぜひ、そこから脱却されることをお勧めします。

 

それはつまり、

何よりもまず、

「グランド・ビジョンを描くところから始める」

ということに尽きます。

 

「どこまで到達したいのか?」

それは、理念をもっと具体的にイメージすることです。

 

ほとんどの組織では、

これはなされていますが、

次の2点が、なされていません。

 

1つは、

「本当に到達したいのか?」

です。

 

夢や憧れではなく、組織を導いて進む以上は、

「絶対に実現する」

という本気がなければ、

負荷や無駄を生み出し

現場から不協和音が聞こえて来るだけとなり、

健全な組織経営にはなりません。

 

もう1つは、

「それはいつまでに、なのか?」

です。

 

実現してもしなくてもよい理念には期限は不要ですが、

絶対に実現する以上は、期限を設けなければなりません。

 

ここまで読んでみて、

「グランド・ビジョンとは、

まさに俯瞰図なのだ」

と、みなさんも気づかれたことでしょう。

 

だからこそ、

このようなグランドビジョンを描いた上で、

初めて具体的な手法を選択することが大事なのです。

 

そして、俯瞰してみれば、

いつ、どこで、

どのような順序で、

どんな施策が必要か?も、

明らかに見えてくるのです。

 

たとえば、

このように構成したグランド・ビジョンを現場に伝え、

職員にも俯瞰する目を持たせる作業が

「理念の策定」

です。

 

その理念を絶対に実現してほしいという意思表示が

「人事評価制度」

です。

 

その人事評価に適った組織づくりの第一歩が、

「管理職の育成」

であり、

それに付随して検討することになるのが、

「研修その他の施策」

です。

 

職員同士が学ぶだけではなく、

互いに協力し合い、総力を発揮できる組織体を作るステップが

「コミュニケーションの設計」

です。

 

■ところが、

もし、

研修会社やコンサルタント会社が売りに来た順に

取り入れてしまっている現場では、

そんな場当り的な取り組み方に対して、

現場職員からは

「え、またですか?」

と不満と反発の声が返ってきていることは

当然でしょう。

 

それは、

職員からの組織不信を招くことになり、

モチベーションが低下、

業務は最小限労働となり、

職員間の人間関係が悪化する結果、

失望から退職につながってゆくことになります。

 

「ドジョウを売り続けるな」

は、研修会社やコンサルタント会社へ向けた言葉ですが、

組織を運営されているみなさんには、

「買い続けないでいただきたい」

と願っています。

 

■なので、

まずは

「グランド・ビジョンの策定」

から始めることをお勧めします。

 

なお、患者サービス研究所では、

  • グランド・ビジョンと従来の理念の違い
  • その具体的な実現指標の言語化
  • 「いつまでに、どこまで実現するか?」の目標設定
  • その結果検証の方法

……などを、

上層部・幹部職員の方々との打合せを経て、

進めてゆきます。

 

そして、<
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そのグランド・ビジョンを基礎にした上で、

適切なタイミングで、

適切な施策を展開し、

結果を検証しながら進めてゆきます。

 

なので、

研修会社やコンサルタント会社の売り込みや

流行りの施策に振り回されることもありません。

 

なにごとも、

つねにグランド・ビジョンを起点に考えるので、

職員にも

「一貫している」

「トップは本気だ」

と感じるので本気で施策に取り組むようになります。

 

■一日も早く、

職員全員参加の総力経営を実現するためにも、

ぜひ、

研修会社やコンサルタント会社のドジョウ戦略を見抜き、

本当に意味のある施策を展開されることをお勧めします。

 

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