■人材育成や組織開発をするにあたり、

みなさんも、

「本当に効果のある施策だけを導入したい」

と考えることでしょう。

 

機能評価の受審のためには、

やらなければならない研修や会議もあるため、

義務的に行なっている研修などもあるかとは思いますが、

それはそれとして、

 

本当に組織を良くしたいと思えば、

「本当に効果のある施策なのか?」

が気にならないはずはありません。

 

しかし、

コンサルタントは、いつも

「これが効果的です」

と売り込んで来ます。

 

個人経営のレストランで、お勧めは何かと訊くと、

「うちは、どれも美味しいのよ」

という答えが返ってくるのと同じですから、

あてになりません。

 

では、どうすれば、

本当に効果的な施策を見抜くことができるでしょうか?

 

■それは、書籍の選び方を考えれば見えてきます。

 

たとえば、

「上司から認められる部下になるための30のコツ」

 

「クレーム撃退術 50の秘策」

 

「人間関係に悩まないのポイント 75」

 

「豊かな人生を掴む90の鉄則」

 

……などの本に、

ついつい書店で手が伸びてしまうことはないでしょうか?

 

そして、

それを買って読んだとしても、

そのうちのいくつを、

日常生活の中で、行動に移すことができたでしょうか?

 

さらには、

そのうちのいくつを、

日常生活の中で、習慣にして、続けられているでしょうか?

 

では、昨年の前半に買った本のうち、

いまも行動に移すことができていることが、

いくつあるでしょうか?

 

このように見てみれば、

「30のコツ」

「50の秘策」

「ポイント 75」

「90の鉄則」

……といったタイトルを見ただけで、

「実は効果はさほどない」

ということがわかるはずです。

 

ついつい、手軽な感じがして

読んでおきたくなってしまうものなのですが、

それが間違いのもとなのです。

 

セミナーも同じです。

 

昨年受講したセミナーで学んだことのうち、

いまも持続していることがいくつあるか?

を振り返ってみれば、

たくさんのことを聞いたところで、

いかに身になっていないか?

まして、

いかに効果が実現できないものか?

……が、わかるでしょう。

 

■そもそも、

「30のコツ」

「50の秘策」

「ポイント 75」

「90の鉄則」

などというタイトルがついているということは、

あれもこれも並列的に書いてあるけれど、

実は、

「本質がわかっていない」

という証拠といっても良いでしょう。

 

このような書籍は、

学校の教科書や文系領域の学術書に

多く見受けられる傾向があります。

 

大学の授業で使うためということもあり、

細大漏らさず、すべて書かれているうえに、

さまざまな学者を批判しすぎてはならないため、

「この説も悪くはないが、こちらの説も捨てがたい」

といった、

食レポなら途中でバッサリとカットされてしまいそうな

つまらない文章が綴られていることが多いのです。

 

ひとことで言えば、

「抑揚のない本」

は、学者的で、

つまらないうえにわかりにくく、

したがって、実効性が乏しいものです。

 

大学の先生は、

基礎から入門、一般論、学問史までを

教えなければならないという事情もあります。

 

また他の学説を公然と批判すると争いになるから、

真っ向から否定しないという気遣いもあるため、

おのずと抑揚のない構成になってしまうのでしょう、

と、弁護しておきましょう(もう遅い)。

 

しかし、学生からは、

「で、何が正しいの?」

という質問が上がり、講師からは

「それは自分で学問していって、自分の立ち位置を作っていってください」

と返答があり、

「時間を返せ」

となりかねない不毛な講義となることが珍しくありません。

 

セミナーや研修も同じで、

受講者から、

「で、さまざまなポイントを羅列してもらったけれど、

結局、どれが一番大事なの?」

という質問が上がり、

講師が

「それは現場によって異なりますので、

みなさんで考えてみてください」

という返答があり、

「時間を返せ」

と心の中で叫ぶことになるとが多々あります。

 

「あれも大事、これも大事」

では、

ちょうど時代劇に、

杉良太郎と里見浩太朗と高橋英樹と北大路欣也と松方弘樹と松平健が、

次から次へと出てきたら、

どこが山場か、

どこで感動したら良いのか、

見所はあったように見えて、

どんな話だったかさっぱりわからない、

……というのと同じです。(そうか?)

 

■さて、結論です。

 

どうすれば、

本当に効果的な施策を見抜くことができるでしょうか?

 

それは、

「必要なのはこれだ!」

とたった一つの本質を明確に言い切れるコンサルタントを

選ぶということです。

 

本質を見極めた人は、

「ズバリ、これが心臓部だ」

と、話すことが極めて明快になります。

 

というのも、

本質がわかっている人は、

「要るものは要る、要らないものは要らない」

と、線引きが明らかだからです。

 

また、要らないものを残すことは、

時間や労力を無駄にしてしまう結果、

職員の疲弊や組織不信を招くことになるため、

組織改革においては、

「なくても良いが、あっても良い」

といえるようなものはありません。

 

それが、徹底された選択と集中です。

 

したがって、

「要る」

もの以外は、すべて

「あってはならない」

と判断しますから、

ますます、二極分化し、

水際が明確になるものなのです。

 

なので、本質を理解しているコンサルタントが

話している時に描く図表は、

しばしば左右対照表となります。

 

それは、

「要る」

「要らない」

の二極分化構造で捉えているからです。

 

■また、

本質を知っているコンサルタントは、

自分が挙げるさまざまなポイントについても、

その各ポイント同士の位置関係を明確に理解しています。

 

つまり、

ポイント同士の因果関係、

必要な時系列、

ポイント相互の力学作用の順序

などを理解できているので、

 

話していて、

ポイント同士の位置関係を俯瞰できる

図を描いて説明することができます。

 

それは、多くの場合、

因果の流れの上流と下流がわかるチャート図となります。

 

■こうして、

「要る・要らない」の対照表のうち、

「要る」の項目にあるもので、

因果関係のチャート図のなかで、

「最も上流に位置する」項目こそが、

本質ということになります。

 

したがって、

コンサルタントの主張は、

たったひとつのポイントを指して、

「これだけが本質です!」

という、極めてシンプルなものになるというわけです。

 

間違っても、

「ポイントが30あります」

などという散漫な、

絞りきれていない本やセミナーを選んでも、

そこには本質はありません。

 

研修会社やコンサルタントも、

「あれもこれも大事です」

「あちらも立てたいが、こちらも捨てがたい」

などという人は、

「買ってほしい薬は何種類も持っているが、

病巣はさっぱり見えていない。

だから、治療計画の全体像も描けていない」

つまり

「患者さんが治るかどうかには関心がない」

ということに他なりません。

 

第一、組織づくりにおいて、

いくつもポイントとなる施策があって、

すべて、実践できるでしょうか?

 

たとえ、実践できても、そのうちの一つでも、

継続できるでしょうか?

 

個人であれ、組織であれ、継続することは至難の業です。

 

そして、継続できるものがなかったならば、それは

「組織が変わった」

とは言えません。

 

継続できなかったということは、

「変わった時があった。

が、いまは戻った」

ということでしかありません。

 

一時的な施策は、イベントやセレモニーでしかなく、

組織開発とは言えません。

 

組織が変わっていないのですから。

 

しかも、

施策を実施しても結果的に効果がなかった場合、

組織は、

「前進しなかった」

というだけでなく、

職員が疲弊したり組織不信を抱いたり、

モチベーションを低下して離職したりと、

大きな損失を支払うことになります。

 

■そうならないためにも、

一発必中で、

「本当に効果のある施策」

を選ぶことをお勧めします。

 

そのためには、

「本質を知っているコンサルタント」

を見抜かれることをお勧めします。

 

そんなコンサルタントの主張は、

「これだけが本質です!」

という、極めてシンプルなものになります。

 

要否の対照が際立っていて、

因果関係の流れが明確に語られ、

鮮やかで力強く、

シンプルな主張をするコンサルタントを選ばれることを

お勧めします。