■「人間は、
自分の命が危険にさらされた時には、
最終的には自分を守ろうとする」
という性質があります。

「人間は、
権力を握ると、
自分の都合の良いように振る舞う」
という性質があります。

ということは、
他国との関係が悪くなった時には、
権力者は、
歴史的にも世界的にも、古今東西、
同じことをやることになります。

たとえば、
国民に本当のことを知らせない「情報統制」

たとえば、
他国が攻めてくる非常事態だということにする「仮想敵国化」

たとえば、
国のために戦うことは素晴らしいことだと言い出す「愛国主義」

これらはほんの一部ですが。

国民からの求心力を高めようとする権力者が、
上記のようなことと反対の主張を打ち出したことは、
いまだかつて無かったでしょう。

日本における中世の豪族、
戦国武将、
太平洋戦争の軍部・・・
これらの人たちがお互いに相談したわけではありませんが、

人間は、いつの時代も、どこの国でも、
同じような境遇になれば、
同じ傾向を示す、ということですね。

■ここからが本題です。

ということは、
組織論においても、
人間の心理構造を踏まえて、
同じ境遇を創り出せば、
同じ傾向を示すようになる、ということです。

それは、
「自律進化体質」
という
互いに同じカルチャーにある組織は、
やはり互いに同じ傾向を示す、
ということを意味しています。

なので、
「自律進化組織」
を明確にイメージできている人同士では、
「組織はこうすなければいけない」
「そうそう、それは当り前だよね」
「そして、こうなるよね」
「なるなる!」
「あれも」
「そうそう」
「これも」
「そうそう」
……と、

初めて会っても、
あたかも同じ景色を見てきたかのように、
あたかも同じ会社で働いてきたかのように、
多くの場合、視点と発想が一致するのです。

では、
「自律進化組織」
を知る人たちにとっての当り前の視点や発想とは、
どんなものでしょうか?

■たとえば、
「自律進化組織においては、教育をしない」
は、代表的な特徴の一つです。

こう聞くと、
「教育がなくて、組織が成り立つのか?」
と思うでしょう。

それは、トップ・ダウンが染み付いた、
指示命令体質の名残りに他なりません。

自律進化体質になっていれば、
職員がみずから問題意識を持つので、
みずから学ぶことになります。

職員一人ひとりが、
自分の感じる課題に対して
最も有効な情報を探し求めたり、
最も力を貸してくれそうな人を訪ねたり、
最も体感しておくべき行動をできる場に身を投じたりすることになりますから、

組織が用意した画一的な教育は、
参考情報として受け取っておくことはあっても、
必ずしも重要なものではないのです。

■もし、みなさんが、
上司や部下に、
「教育しない組織を目指したいよね」
と言ってみた時、
「そうそう!!」
という返事が返ってきたら、その人は、
みなさんと一緒に自律進化組織を創ってくれる
頼もしい同士となってくれるはずです。