■経営者・管理職で、
「職員・部下のモチベーションを上げたい」
と思わない人はいないでしょう。

では、モチベーションとは何か?

そもそも、
モチベーションには2種類があり、
それぞれに本質が異なります。

したがって、
自分が職員・部下に期待するのはどちらのモチベーションなのか?を
踏まえておかなければ、
思うようなモチベーションの高い組織づくりをすることはできません。

その2つのモチベーションについて明らかにしておきましょう。

■まず1つは
「モチベーション-1」
です。

すなわち、もともと
「ここでやったえゆく気がある」
という人のモチベーションです。

どんなにやる気がないように見えても、
ここで続けてゆくという
「1」のモチベーションだけは少なくともある、というケースです。

こうした職員・部下に対しては、
この「1」のモチベーションを「3」や「7」や「15」にするためには、
植物の芽を育てるのと同じ、
「育」の動機づけがあれば良い、ということになります。

昭和の時代は、これだけでよかったのです。

なぜなら、
「辞めない時代」
だったからです。

昭和の時代は、
職員や部下がその職場にいるということは、
「その職場で続けていくことにコミットメントがある」
ということを意味していました。

世の中のほぼ全員が、「1」のモチベーションを持っていた時代です。

その証拠に、
今では考えられないほどのひどいセクハラやパワハラが
横行していましたが、
それでも、みな辞めなかったので、
追い詰めて教育すればついてきてくれたのです。

こうした、「1」のモチベーションが前提であれば、
競争させたり表彰すれば、みんなが、また頑張って育ったものです。

しかし、いまは、
大抵これが通用しないようになってきました。

■そこで、2つめが
「モチベーション-0」
です。

いまは、勤務しているからと言って
職場にいる全員が、
「ここで続けてゆく」
という「1」のモチベーションがあるとは限りません。

いつでも辞めるという選択肢があるのがこんにちであることは
みなさんもご存知の通りでしょう。

「その職場で続けていくことにコミットメントがある」
とは限りません。

なので、組織としては、
「0」のモチベーションを「1」にする動機づけが必要不可欠な時代になっているのです。

これは、無から有を産み出すので、「産」の動機づけと言えるでしょう。

そして、「0」を「1」にできる組織ならば、
「1」を「3」や「7」や「15」にするのは簡単です。

逆に、
「0」を「1」にするのは昭和の感覚では不可能です。

なにしろ、
厳しくするほど、いつでも辞めてしまうのですから。

昭和の発想の経営者・管理職は、
「仕事を覚えて成長でき、それが組織から評価されれば
モチベーションが上がるはずだ」
という考えから、なかなか脱却できません。

しかし、それがモチベーションを向上するのは、
とりもなおさず、
「その職場で続けていくことにコミットメントがある」
場合だけです。

職員・部下にそのコミットメントがない場合には、
仕事を覚えることも、
成長することも、
組織から見られて査定されることも、
評価が上がることも、
ただただ鬱陶しいだけで、
「もう、これっきりにしてほしい」
という気持ちを強くしてしまうだけです。

まして競争を強いたり、全員の前で表彰してやっても、
本人たちにとって、増えるのはストレスだけです。

指示・命令・教育・研修・指導・管理をすればするほど、
苦痛をもたらすだけで、
かえってモチベーションを下げることにしかならない、
というわけです。

■このようにしてみると、
「モチベーション-0」の職員・部下を相手に、
「モチベーション-1」向けの動機づけをしている、ということが、
みなさんの現場にも置きていないでしょうか?

コミットメントのない職員・部下を追い詰めてしまうと、
退職が発生する、という大事故につながってしまうので、
注意する方が良いでしょう。

■では、
この職場で働き続けることにコミットメントしていない職員・部下の
「モチベーション-0」を
「モチベーション-1」にするには、
どうすればよいか?

このポイントについては、
(しばしばここでご紹介していますが)
また別の機会にお伝えします。