■昨日、あるセミナーで、
「医療現場におけるwithコロナのストレス対策」
について講演を聞きました。

ストレス対策のポイントが挙げられていました。

・過度な業務の配分を避ける。

・休憩・休暇。

・「孤独と分断」が人を追い詰める。

・周囲から「あなたを見ているよ」と伝える。

・変調に気づいたら自分から相談する。

・自分で気づかない人もいるので、
上司が様子を見てコミュニケーションをとる。

・ストレスチェックを行なう。

・仕事以外の話もしてみる。

・できればストレス耐性のある人・ない人を見分けて
それに応じた接し方をする。

・・・などなど。

■まず、このように各論に入る前に、
大前提として、
身体のストレスと精神のストレスを分けて考えることが
重要です。

たしかに、身体の負荷は精神に、精神の負荷は身体に
絵橋を及ぼしますが、
それは負荷が課題な場合のことです。

[まず、身体の視点]

なので、身体の負荷が過大にならないようにするという意味で、
業務の配分を調整したり、
休憩や休暇をきちんととることが大事でしょう。

こうした外観できる要素は、
早々に解決しなければなりません。

有給休暇が消化されているか?

残業が多すぎないか?

残業時間数が、スタッフによって偏りがない?

同じく部署によって偏りがないか?

これらは、解決できたかどうかが一目瞭然なのですから。

[次に、精神の視点]

その次に、目に見えない精神面の負荷を取り除くことが必要です。

「孤独と分断」を取り除き、
職員同士が「あなたを見ているよ」と伝え、
管理職がこまめに職員の様子をみて声をかける、
時には、
1 on 1ミーティングをしたり、
コーチングを駆使したりする、
・・・といった方法が考えられるということでした。

しかし、これは、遡れば、
コロナ禍のはるか以前から、
ワーク・ライフ・バランス、働き方改革といった取組の場面で
すでに唱えられてきたことばかりです。

さらに遡れば、
平成時代の「自殺防止」の取組においても
同じことが言われてきました。

「ミスが増えたら、面談をした方が良い」
など、1 on 1ミーティングという名前がつく前から
当り前のこととして、唱えられてきたことです。

さらにさらに遡れば、
「聞くこと」
が大事ということは、
コーチングの源流である
カール・ロジャースの来談者中心療法といった
精神療法の現場で、
すでに大原則として重視されていたことにほかなりません。

■しかし、なぜ、何十年も前からわかっているはずのことが
現場における解決に結びつかないのでしょうか?

それは、
これらの議論が、
「できるだけ、そのように意識する」
という話で終わっているからでしょう。

「できるだけ」
では、決して習慣化され、日常の中に浸透することはありません。

浸透しなければ、間も無く、風化し、
人々は眼前の業務に埋没してしまい、
結局、ストレスの渦の中で病んでいってしまうのです。

なぜ、
「できるだけ」
では習慣化しないのか?

それは、
人間はみな「蛸壺化シンドローム」を持っているからです。

コミュニケーションを
面倒臭い、
煩わしい、
人と接すれば不愉快なこともある
わかってもらえない
失望する
・・・と感じてコミュニケーションを避ける傾向があるからです。

こうして、人は都合の良いように
蛸壺化して、
その蛸壺の中で自己正当化するので、
痛みを感じないことに対して行動したり、
まして行動を習慣化することなどできないものなのです。

蛸壺化しがちな人が、
蛸壺化しがちな人に
「声をかけましょう」
ということほど、無理があり、不毛な呼びかけはないでしょう。

この心理構造を前提にすれば、
「できるだけ」
がいかに、有名無実な呼びかけかがわかるでしょう。

人間は、これまで、
職場におけるストレスによって、
多くのメンタル疾患を生み出し、
退職を惹き起こし、
自殺者まで出してきました。

こんにちでも、
労働時間を減らしプライベートな時間を増やそうという
ワーク・ライフ・バランスという考え方が
いまなお信じられています。

いよいよ目を覚まし、
職場を、
働いている人にとって、
楽しく、
「これをやりたかったのだ!」
とやりがいと誇りを感じることができるフィールドにするべき時ではないでしょうか。

■では、
「できるだけ」
ではなく、
どうすれば、
コミュニケーションを習慣化し、
日常に浸透させることができるでしょうか?

そのための最もシンプルな方法が
患者サービス研究所の提唱する
1日5分のコミュニケーション・モデル
「HIT-Bit」
です。

HIT-Bitを実践している組織では、
日々、
仕事の話題も、
仕事以外の話題も飛び交い、
お互いがお互いの業務に理解を示し、
エールを送り合っていることで、
自己肯定感が高まり、
新たな問題提起や改善提案が挙がっています。

困ったことや悩みがあっても、
気軽に相談でき、
みんなからさまざまな助言が寄せられています。

こんな職場ならば、
メンタル疾患になる理由がありません。

日々、仲間たちから
理解と応援の声が届く職場ならば、
辞めたくなる理由がありません。

患者さんやご家族からの
感謝の言葉や喜びの声が共有され、
やりがいと誇りを、日々改めてかみしめることができる現場となっています。

■現在、HIT-Bitで活性化している
「ティエル訪問看護リハビリステーション 町田」について、
医療タイムスに掲載された記事をご覧になれます。

ティエル町田の組織開発

ティエル町田の「HIT-Bitノート」

■HIT-Bitについては、

1Dayセミナー(オンライン)を開いています。