対話技術やシステムでは「良い関係性」を築けない。

対話技術やシステムでは「良い関係性」を築けない。

■いま、ビジネスや医療の現場で、さまざまな合理化・簡略化を余儀なくされたものの、
それが発展の糸口になっていることもあります。
一方で、コミュニケーションが希薄になったことで、
組織が脆弱になっているケースも多々見受けられます。

では、どうすれば、コロナ禍の下でもモチベーション高い強固な組織を
作ることができるでしょうか?

  1. スタッフにコーチングを習得させる
  2. スタッフに話し方や傾聴を学ばせる
  3. サンクスカードの送り合いをさせる
  4. 社内SNSのシステムを導入する
  5. リモートの上司部下面談の回数を増やす
  6. 対話力を学ぶよりも関係性を変える

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■昨今のコロナ禍の影響で、さまざまなビジネスシーンにおいて、
これまでの常識を見直し、
新たなスタイルを生み出すことが必要となってきました。

そこで、さまざまな
合理化、システム化、簡略化、リモート化などが起こる傾向にあります。

たしかにそれらの取組は重要です。

ただし、
そんな中、
「これだけは手間を惜しんではならない」
という領域があります。

それが、
組織とスタッフの間、
および
スタッフ相互間の、
「関係性の構築」
の領域です。

■というのも、
「関係性構築」
とは、当然
「良い関係性構築」
のことであり、

言い換えれば、
「なんでも訊ける」
「なんでも話せる」
「なんでも相談できる」
といった承認的な関係を築くということです。

そして、
わたしたちが、
「この人ならなんでも訊ける」
「この職場ではなんでも言える」
「この仲間にはなんでも相談できる」

と思えるようになるかどうかは、
単なる情報伝達だけでは決まらないからです。

たとえば、みなさんが、
ある重要な、絶対に失敗できない案件を抱えていたとしましょう。

そして、
それを解決するにあたり、
友人から、
その結果を左右する唯一のキーマンを紹介されたとします。

そして、その友人から
会ったこともないそのキーマンについて、
「あの人ならなんでも相談して良い」
と言われたら、
本当になんでも相談できるでしょうか?

手許には、
「なんでも相談して良い」
という情報が届きはしましたが、
それだけでは、
心から安心し、信頼して、
なんでも相談しようとは思えないでしょう。

万が一、キーマンの協力を取り付け損ねれば、
案件を解決することが金輪際できなくなってしまうからです。

つまり、
「OK」
「NG」
といった情報だけでは、
良い関係性を構築できないということが、
私たち自身の心理構造を振り返れば明らかでしょう。

では、わたしたちは、
「OK」「NG」の情報以外に、
どんなことによって、
良い関係性を構築できるのでしょうか?

■それが、
「熱量」
です。

「真剣さ」
と呼ぶ人もいるでしょう。

そして、それらは、
「OK」や「NG」といった結論を示す情報だけでは
決して伝わることはありません。

では、何によって、伝わるのか?

それは、
熱量がエネルギーと呼ばれることからもわかる通り、
エネルギーによって伝わるのです。

エネルギーの大きさは、どこでわかるでしょうか?

列挙すれば、以下のようになるでしょう。
たとえば、

大きな声の方が
小さな声よりもエネルギーが伝わります。

音声の波形も複雑な方が、
簡易なものよりエネルギーが払われていることを現します。

同じ情報でも、
発信する回数の多い方が、
回数が少ないよりもエネルギーが注がれています。

回数だけでなく、同じ情報でも、
表現の態様が多岐にわたる方が、
同じ表現を繰り返されるよりもエネルギーが大きいことを感じさせます。

具体的には、
訴える人が一人よりも、
複数の方がエネルギーが必要だということも想像に易いでしょう。

しかも同じ回数でも、
複数の人が一人ずつ入れ替わり立ち替わり訴えるよりも、
その大勢が揃って訴える方がエネルギーの大きさが迫ってくるでしょう。

また、
もともと仲の良かった人同士が連携するよりも、
「こんな人まで?」
というような縁の遠い人たちが参画してきた方が、
それだけ大問題なのだということがわかり、エネルギーを感じることになります。

また、伝える方法も、
メールで伝えてくるだけよりは、
電話をしてきたり、
訪ねてきたり、
わざわざ場所と時間を設けて折り入って話をされる方が
エネルギーを感じるでしょう。

その機会が近づいてきた時、
直前に、
「明日、どうかよろしくお願い致します」
とわざわざ念を押す連絡が届けば、
「持ちかけた人は真剣なのだ」
と感じないはずがないでしょう。

また、やりとりする場合、
返答に対して、
つねにスピーディにレスポンスが返されれば、
「持ちかけた人にとっては、
この案件の優先順位がとても高いのだ」
ということが伝わってきます。

もしかしたら、
「いま、この相手にとっては、
この件が人生で最も重大なテーマなのかも知れない」
と感じることもあるでしょう。

いまどき、
手書きの手紙にメッセージを書いて送って来れば、
安易に持ちかけているのではないことが、一目瞭然でしょう。

■つまり、
「良い関係性」
を築くためには、
「OK」「NG」といった結論の情報そのものよりも、
その前後の文脈から見える、結論にいたった背景に存在する
「熱量」
「真剣さ」
「エネルギー量」
を表現することが不可欠なのです。

多くの事例を紹介しましたが、そのポイントは、

  • 行動量
  • 情報量
  • スピード
  • バリエーション

・・・といったところでしょう。

■なので、冒頭のクイズ

「では、どうすれば、コロナ禍の下でも
モチベーション高い強固な組織を作ることができるでしょうか?」
・・・については、

[1]の「スタッフにコーチングを習得させる」
[2]の「スタッフに話し方や傾聴を学ばせる」
[3]の「サンクスカードの送り合いをさせる」
[4]の「社内SNSのシステムを導入する」
[5]の「リモートの上司部下面談の回数を増やす」
・・・はいずれも、
表層的なコミュニケーションに重きを置いている点で、
根本的な解決にはなりにくいことがお分かりでしょう。

よって、正答は、
[6]の「対話力を学ぶよりも関係性を変える」
が妥当であると考えます。

■冒頭の本題に戻れば、
こうしてみることによって、
「関係性構築だけは手間を惜しんではならない」
ということが実感できたのではないでしょうか。

むしろ、
「どれだけ手間をかけるか?」
が、
組織内の良い関係性を強固なものにすることが明らかです。

これまでの常識を見直し、
合理化、システム化、簡略化、リモート化を進めるのはとても良いことです。
それによって手間をかけなくて済むようになった分、

「関係性の構築」
に手間をかけて、
遠隔同士でありながらも、強い関係性を築くことが
組織の維持・発展のためにもますます必要なのではないでしょうか。

むしろそうしなければ、
組織内のコミュニケーション不足が、
スタッフ一人一人の孤立感、孤独感、
報われていることが実感できない虚無感、
組織からどう見られているか判らない猜疑心、
誰にも相談できないプレッシャー
・・・などを生み、組織の生産性は落ちるだけです。

もちろん、
スタッフの離職が起きます。
そうなりたくなければ、
関係性の構築に、力を注ぐことをお勧めします。

行動量、情報量、スピード、バリエーションを増強し、
コミュニケーションを図ることです。

ただし、一方的に押し付けても
効果はありません。

では、どうするか?
そのためのコミュニケーション・モデルが、
自律進化組織研究所の提唱している
『HIT-Bit®︎』
です。

HIT-Bit®︎は、
「1日5分、一人一言」
だけの対話をするだけで、
良い関係性を構築してゆく、
最もシンプルで最短最速の方法です。

HIT-Bit®︎については、1Dayセミナーを開いています。
◆3/13(土) 13:30〜16:30
◆4/10(土) 13:30〜16:30
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5件のコメント

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