鉄則!組織創りは揺るがないハード・ゴールの設定から

鉄則!組織創りは揺るがないハード・ゴールの設定から

■「組織体質を変えるのは難しい」と言われます。
そのために、さまざまな施策が試みられていますが、「これだ」というものは稀でしょう。

では、まず第一に、どうすれば良いでしょうか?

  1. スタッフに目指すべき組織像についての教育を受けさせる
  2. スタッフを集めて目指すべき組織像を説いて聞かせる
  3. スタッフを集めて目指すべき組織像に近いクレドを作らせる
  4. スタッフを集めて目指すべき組織像の具体的なイメージを考えさせる
  5. 経営者・上層部が、目指すべき組織像を徹底して明確にイメージする

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■自律進化組織を目指すと、
現場の文化が変わります。

例えば、
みなさんであれば、普段、無意識にされていることと思いますが、
会議では、
役職者が、パワー・バランスを考えて、
なるべく率先して発言しないようにしているでしょう。

医療現場の場合には、
医師が、
なるべく率先して発言せず、
最後に意見を言うようにしている、
という配慮をしていることも多いでしょう。

ただし、
もっと真剣に自律進化組織を目指して、
それをさらに突き詰めるならば、

みなさんは、
「自分が一言も発言せずにこの会議が終わるのが理想だ」
ということを、胸の内に秘め、
「早くそんな会議が当り前になるようにしよう」
と、虎視眈々と目論みながら、
毎回の会議に参加する、
という組織文化になるのではないでしょうか。

■そして、その文化が浸透すると、
さまざまな委員会でも、同じようなことが
行なわれるようになります。

たとえば、品質向上委員会であれば、
年に数回、
外部講師を招いて品質向上の研修を行なうでしょう。

あるいは、
品質についての調査を実施して検証し、
部門を表彰することもあるでしょう。

または、
全社員に呼びかけて、
品質向上のための標語を募集し、
ポスターにして社内の各所に掲示したりするでしょう。

これが医療機関の
たとえば、接遇委員会であれば、
年に数回の接遇研修を企画したり、
患者満足度調査を実施して、
結果をグラフ化して掲示したり、
接遇標語を募集して、
優秀作品をポスターにして院内に展示するなどの
役割を担うことが多いでしょう。

品質向上委員会にせよ、接遇委員会にせよ、
一般的には、
「その作業をするのが、自分たち委員の役割だ」
と考えているのではないでしょうか?

しかし、自律進化組織を目指せば、
委員は、
「今だけは、
自分たち委員会がやっているが、それは本来の形ではない」
という思いを胸に秘め、

「近い将来、
研修であれ、リサーチであれ、標語の募集・掲示であれ、
何事であれ、すべて、
自分たちが行なうのではなく、
委員で有ると無いとを問わず、
部署を問わず、
職階を問わず、
多くのスタッフたちが、自律的に率先して行ない、
どんどん進化が生まれるようにしてゆきたい」
・・・と、虎視眈々と目論みながら、
それぞれの施策に携わる、
という組織文化になります。

■さらに、
もしみなさんが、
最大限に活性化した自律進化組織を目指すならば、
企業の役職者や医療機関の医師の立場の場合、
「自分が一切発言しなくても、
会議が行なわれ、
すべてがどんどん進んでゆく組織にしてゆこう」
と、
明確にイメージすることとなるでしょう。

同様に、
もしみなさんが、
最大限に活性化した自律進化組織を目指すならば、
みなさんの組織の中において、
企業の品質向上委員会や病院の接遇委員会が存在すれば、

その委員一人ひとりが、
「自分たちが一切企画しなくても、
関心のあるスタッフが自発的に、
研修を企画したり、
リサーチをやろうと言い出したり、
自分たちで標語を募集してみようと言い出すなど、
すべてがどんどん進んでゆく組織にしてゆこう」
と、
明確にイメージすることとなるでしょう。

もっと徹底すれば、
「何年後には、
この委員会が無くなっても、
スタッフたちがみずから、
このテーマを探究し、推進してゆく組織にしてゆこう」
といった展望を描く、という思考にたどり着きます。

■役職者、医師、品質向上委員、接遇委員が
このような意識を持ち、
当り前の感覚になると、
日常の発言に、
つねにその思想が滲み出てくることになります。

たとえば、
委員会は、事前に日時を告知して、
関心がある人は誰でも参加できるようになります。

たとえば、
これらの委員会に限らず、
あらゆる課題について、
気づいた人・関心がある人が集まって、
課題解決を模索してゆく
「テーマ起点型組織」
となります。

したがって、
「担当でもないのに口を出すな」
といった縦割り思想の言葉が聞かれなくなり、
「担当でもないのに提案してくれてありがとう!」
といった場面が美徳とされるようになります。

また、
「来月の定例会議で決裁をもらおう」
といった思考ではなく、
「できることなら、
手分けして、
この件に関心を持ってくれている関係者にアプローチして、
了解を取り付けてしまおう」
といったフットワークが当り前となります。

従来の、
事前に与えられた課題をこなして評価される組織ではないので、
「人事評価は、上席者がすべてするもの」
という考え方では成立しません。

そこで、自律進化組織では、
スタッフ自身が、
「自分は、あの件に関心を持ち、誰と、どのように話し合い、
施策を講じて、実践した」
といったことを、
みずから説明することで、
人事評価の材料を自分たちで整えるのが当り前、
ということになります。

スタッフは、
関心があれば、さまざまなことに関与するので、
「それはわたしの仕事ではありません」
という声は聞かれなくなります。

担当業務によって生じる縦割りの壁を
どれだけ超えられるか?が
大切にされます。

■従来型の組織、つまり指示命令組織では、
これらが、
ことごとく逆になっているということです。

そのため、
スタッフは依存的になり、
いつまでも自律進化組織にならない、という結果になっているのです。

「次の研修はいつですか?」
と、
必要な研修は、
待っていれば与えてもらえるものだ、と
まるでお客様のような感覚になってしまっているスタッフの声が聞こえてくるのも、
普段の、
役職者や医師や委員たちの
日常の思考が、
自律進化組織を明確にイメージできていないからです。

■したがって、冒頭のクイズ
「組織体質を変えるには、まず第一に、どうすれば良いか?」
について、

本来は、
トップが目指すべきゴールを明確にすることが重要なので、
[5] の「経営者・上層部が、目指すべき組織像を徹底して明確にイメージする」
が、まず第一に行なうこと、となります。

これに対して、
[1]の「スタッフに目指すべき組織像についての教育を受けさせる」
[2]の「スタッフを集めて目指すべき組織像を説いて聞かせる」
[3]の「スタッフを集めて目指すべき組織像に近いクレドを作らせる」
[4]の「スタッフを集めて目指すべき組織像の具体的なイメージを考えさせる」
・・・は、

いずれも、
トップのゴール像を明確にしないままで、
スタッフを感化しようとしている点で、誤りとなります。

■経営者、上層部、管理職が、
こうした
「自律進化が当り前」
という思考の習慣を持たなければ、
スタッフの依存化傾向は治ることはなく、
永遠に自律進化組織にはなり得ないのです。

みなさんの現場では、どうでしょうか?

3件のコメント

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