「相談窓口」や「意見箱」がまったく無駄になる落し穴

「相談窓口」や「意見箱」がまったく無駄になる落し穴

■厚労省は、ハラスメント防止法で「従業員からの相談窓口を設ける」よう呼びかけています。
スタッフが安心して働き続けられるよう良い環境をつくることが望まれています。

では、どのようにすれば良いでしょうか?

  1. 相談窓口に衛生管理者をおく
  2. 相談窓口が産業医と連携する
  3. 相談窓口が経営者や人事部と情報共有する
  4. 相談窓口がしっかり活用されるように総合的に取り組む
  5. 相談窓口がしっかり活用されないように総合的に取り組む

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■ハラスメント防止法では、
「相談窓口を設置すること」
が求められています。

しかも、費用もかからず、常時対応が望ましいとも言われています。

さらに必要な時にいつでも利用できるよう従業員に充分周知することとされています。

しかし、
「相談窓口があれば、
さまざまな問題が解決し、
現場が健全になる」
と思ったら大間違いです。

いのちの電話を交差点ごとに立てたところで、
自殺が起こる根本的な解決にはならないのと、
同じです。

むしろ相談窓口だけを設けても、
無意味になってしまいます。

同じく、
意見箱を設けているというところもあります。

これも同じで、
「意見箱を設ければどんどん意見が上がってくる」
と思ったら大間違いです。

実際、みなさんご自身も、
普段言えないことを、
会ったこともない相談窓口担当者に打ち明けようと思うでしょうか?

どのように扱われるかわからないのに、
意見箱に意見を投じようと思うでしょうか?

■そもそも、
相談窓口も意見箱も、
「現場スタッフが、
現場で自分の上司に言いたいことが言えていない」

つまり、
「上司を信用できない」
という事態があるからこそ、
設けようということになっているはずです。

しかし、
部下からすれば、
「上司を信用できないのに、
なぜ組織を信用できるのか?」
という本音があります。

「組織が
この上司を自分よりも上席に据えているのは、
自分よりも信用している人物だからだ」
と考えるのは、自然でしょう。

部下は、
上司の方を信用しているのに、
部下である自分がこっそりした相談や意見に対して、
上司の意向を無視して
向き合ってくれるとは思えないのです。

ともすれば、組織は、上司に対して、
「きみの部下から、こんな相談や意見が上がってきたぞ」
と明かしてしまうかもしれません。

上司との人間関係の問題であれば、
「部下の言い分だけで判断することはできない」
と上司にもヒアリングしようということになる恐れがあります。

しかも、上司の意見の方が、
部下よりも重んじられる可能性の方が高いでしょう。

そもそも、
そうした上命を管理職に据えているような組織なのですから、
上司よりも自分を守ってくれることは
考えにくいでしょう。

要するに、
かえって立場が悪くなるだけ、
という結果になります。

■このように、
日頃の上司との関係が良くない場合、
上司不信は、
そのまま、
組織不信ともなります。

そんな組織が
日頃、上司ほど親密な接点もないのに
「相談窓口を設けた」
「意見箱を作った」
と言い出しても、
誰も安心して本心を打ち明けることはない、ということです。

これが、
相談窓口や意見箱を設けても
一向に相談も意見も入ってこない、構造です。

そして、このままでは、
現場の不満や不安、不信が鬱積するだけなので、

やがて、
問題が悪化してスタッフが悩み、
メンタル疾患に至ったり、
パワハラを防止できなかったことから
離職に発展することもあれば、
労働基準監督署に駆け込んでしまい

内部告発によって、
思いも掛けない状態だったことを後で知らされ、
・・・ということにもなりかねません。

このように、相談窓口や意見箱と言った「形」にとらわれて、
目に見えない信頼関係を顧みなければ、
スタッフは組織に対して
「ポーズばかりで、信用できない」
と感じることとなり、
相談窓口や意見箱が無駄になるどころか、
かえってますます関係性が悪くなってしまいます。

組織が行なうことは、
一つひとつがスタッフからは表現として受け止められてしまうので、
軽々に何かをすることは
解かれと思ったことであっても、
信頼関係を損なってしまうこととなり、危険なことなのです。

■逆に、上司との信頼家計ができていれば、
その上司と部下が一緒に、上層部にも考えを上げてくるので、
組織上層部がきちっと対応することで、
組織に対する信頼を築くこともできます。

要するに、
相談窓口や意見箱を設ける前に、
「信頼関係を築くこと」
が必要だと言うことです。

信頼関係なしには、
心理的安全性がないので、
いかなる声も上がってこないからです。

信頼関係は、一朝一夕に気づかれるものではありません。

しかし、何もしなければ
関係が自然に良くなることは永遠にありません。

ではどうすれば良いか?

まず、宣言することです。

その一つ目は、
(1) 相談や意見を上げたことで、本人の不利益にならないことを約束する
という宣言です。

「打ち明けた結果、立場が悪くなる」
リスクを負ってまで、誰も発言できないからです、

「組織が必ずあなたを守りますよ」
という姿勢が必要不可欠です。

そこから、論理必然的に
(2) 組織は、相談や意見を上げた本人の同意なしには、いかなる動きもしな
という宣言をすることとなります。

組織が本人の意を汲んで動くとしても、
いつ、
どこで、
誰から、
誰に対して、
どのような名目で、
どのような場を設定して、
どのような顔ぶれに立ち合ってもらって(あるいは一切の立ち会いなしに)
どのような条件を準備して、
・・・動くのかについて、

組織が選択肢を示し、本人に選択した範囲においてのみ動くこととする、
ということです。

でなければ、本人が
「なぜ、あんな余計なことをしてくれたのだ」
と感じるような事態になれば、
かえって本人を傷つけることになるだけとなります。

そして、その後、だれも二度と相談や意見を上げてこなくなります。

さらにそこから必然的に、
(3) たとえ相手が経営者であっても、本人の同意がない第三者には口外しない
という宣言をすることです。

相談や意見は、組織に
「具体的に動いて欲しい」
というものばかりではなく、中には
「動かないでほしい」
「ただ今回は聞きおくだけにして欲しい」
ということもたくさんあります。

したがって、
(4) 相談や意見を上げた事実も、公開しない
という宣言が必要です。

上司から、
「相談に行ったらしい。なぜ相談に行ったのだ」
と変に疑われることで
さらに苦しい立場に立たされてしまうということもあり得るのです。

そして、宣言の形について、
(5) 上記の4項を必ず守ります、という誓約書を相談窓口は発行することも
場合によっては必要かもしれません。

そこまでしなければ、
組織が信用されず、
スタッフたちを救えない場合には、
組織としてできることを、積極的にしてゆかなければならないからです。

なお、履き違えてはいけないのが、
「これらの宣言をすれば、スタッフが安心して
相談窓口が活用されるから、した方が良い」
ということではないということです。

「これらの宣言をすれば、
スタッフからの組織に対する信頼が増すので、
さまざまな話し合いが各現場で可能となり、
ひいては、
相談窓口が要らないくらいに風通しの良い組織になれるから」
であることを忘れてはなりません。

というわけで、冒頭のクイズ
「スタッフが安心して働き続けられるよう良い環境をつくるには、どのようにすれば良いか?」
の答案について、

[1] 相談窓口に衛生管理者をおく
[2] 相談窓口が産業医と連携する
[3] 相談窓口が経営者や人事部と情報共有する
[4] 相談窓口がしっかり活用されるように総合的に取り組む
・・・は、いずれも
「相談窓口を活用する」
ことを目指している点で、誤りと考えます。

反対に、組織は、いかに
[5] 相談窓口がしっかり活用されないように総合的に取り組む
ことが大事でしょう。

■ところで、
「意見箱は匿名で投稿できるのが良い」
という人もいます。

しかし、
匿名でなければ言いたいことが言えない状態そのものが
組織としては病んでいる、と言えるでしょう。

■では、
どうすれば、現場で心理的安全性が築かれ、
スタッフがなんでも話せる風通しの良い組織になれるのか?

そのための最短最速の
最もシンプルな手法が、
1日5分のコミュニケーション・モデル
『HIT-Bit®︎』
です。

HIT-Bit®︎を行なうと
不要な壁が無くなるので
日頃、スタッフたちが互いに
つねに言いたい子を言い合うようになります。

その中には、
業務改善の話題もあり、
上司が指示・命令をしなくても
スタッフたちが自発的に新たな取組を始めるということが起きます。

これが
「自律進化」
です。

相談窓口も意見箱も要らない組織です。

なぜなら、上司はもちろん、周囲の仲間が、
いつでも、
どんな相談や意見でも聞いてくれて、
味方となり応援してくれるからです。

HIT-Bit®︎については1Dayセミナー(オンライン)を開いています。
◆5/8(土) 13:30〜16:30
◆6/12(土) 13:30〜16:30
◆7/10(土) 13:30〜16:30
(いずれも同内容です)

詳細・申込はこちらです。

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