■ティール組織の代表事例であるオランダのビュートゾルフ。
そのモデルが日本でも実現しつつある、ということが書かれている本です。
日本の文化に合うのかどうかはさておき、
新しい取り組みへのチャレンジ、特筆すべきことと思います。
■さて、そのティール組織では、
第一に「自主経営」の思想が大切にされているそうです。
「分社化・独立採算」に近いイメージです。
そこでは、
「この事業を続けるか続けないか」
すら、当事者の判断に委ねる徹底した自律が前提になっています。
日本の病院の場合、たとえば
「健診センターは、そこに所属する職員の決定により閉鎖します」
ということはできないでしょう。
さまざまな答案を出す権利が職員にあるとしても、
最終決定の権限と責任は、
やはり上層部・上席者が持っていることが必要であると考えられるので、
完全な
「自主経営」
は難しいと思われます。
■次に、ティール組織では、
「ホールネス(全体性)」の思想が大事とされます。
職員が、
本当の自分の価値観を大切にすることを、
職場も尊重するということです。
そのために、
「自分を見失ってはいないか?」
と問いかけ、振り返らせる施策を取り入れているそうです。
たとえば、
価値観の日を設けたり、
価値観ミーティングを行なったり、
個人と組織の価値観を確認する年次調査、
階層別研修、
お互いに感謝を伝えるサンクスデーを設けたり、
マインドフルネスの催しを行なったり、と
内省や価値観のすり合わせを促すイベントを企画するなどです。
しかし、
イベントはあくまで一時的な効果しかありません。
また、内省や価値観のすり合わせが、
日常に溶け込んでいなければ、
本当の本音は、本人の中でも顕在化することができません。
というのも、わたしたちは、近視眼的になりがちで、
ともすると、すぐに
「しなければならないこと」
ばかりに目が向き、
「本当はどうありたいか」
を忘れてしまうからです。
こうした、
つねに自分を掘り下げ、
「本当に自分はこれでいいのか?」
を問いかけ、自分自身に問いかける
「セルフ・マイニング(自己発掘)」
自体はもちろん重要なのですが、
「イベントの時にやってみる」
といった形では、表層的なものとなってしまいます。
つまり、
セルフ・マイニングのような思考・感情の振り返りこそ、
常に、日常の中で、習慣的にすることが必要です。
そして、毎日そこに目が向くからこそ、
初めて、より深く自分を掘り下げることが可能になります。
毎日、
「本当はどうしたいのか?」
「本当は気にかかっていることはないか?」
「本当はどんなことをしたいのか?」
「本当は嬉しかったのか?」
「本当は悔しかったのか?」
「本当は?本当は?」
と、セルフ・マイニングをする機会、
それが
「HIT-Bit」
です。
HIT-Bitは、
「本当はああしたい」
「本当はこうしたい」
と、それぞれが思っていること・考えていることを
気軽に話し合うコミュニケーション・モデルなので、
日常的・継続的に実施する中で、
自然にセルフ・マイニングが進んでゆくのです。
だからこそ、
指示・命令をしなくても、
現場職員の間から、
思いがけない問題提起やこれまでになかった改善提案が
どんどん飛び出すようになり、
「自律進化組織」
となるのです。
そのため、
HIT-Bitを実施していると、
最初こそ、
自分自身が不慣れであることと、
本当に打ち明けても大丈夫だろうか?という躊躇があり、
表層的な意見しか上がりませんが、
1ヶ月もすると、
お互いに打ち解けてくることと、
日々セルフ・マイニングしていることから、
思いがけない本音が飛び出すようになります。
つまり、ティール組織にいうホールネスの振り返りを、
HIT-Bitでは、
毎日シンプルに行なっているということでもあります。
毎日、セルフ・マイニングを行なうので、
各自、
「本当は自分はどうありたいか?」
がどんどん深掘りされ、明確になってゆきます。
まさに、
最もホールネスが尊重される仕組みの一つでしょう。
そして、
「本当はどうしたいのか?」
を毎日語り合い、尊重し合うので、
お互いにとって、
これほど、風通しが良く頼もしいチームはありません。
このように本当の自分を解放できるチームでは、
職員は健全です。
このような
言いたいことが言えている、という関係性を築くためには、
教育や研修では不可能です。
職員同士で行なうコミュニケーション・モデルが必要となります。
そして、
HIT-Bitを行えば、
1ヶ月もすると、どんどん気軽に意見を言い合える関係性になるので、
「時間内に終わらない」
というほど、活発なコミュニケーションが交わされるようになります。
過去、HIT-Bitを実施された成果の一端を
ホームページ上にアップしていますので、
ぜひご覧ください。
https://pcs-c.com/02pub/hit-bit-cases/
■■HIT-Bitの1Dayセミナーの日程は、以下の通りです。
◆ 8月19日(日)13:30〜16:30【東京】
◆ 9月29日(土)13:30〜16:30【東京】
◆ 【大阪】その他は調整中です。
お申込みはこちらから
https://www.meducation.jp/seminar/?fw=患者サービス研究所
なお、以下の方は無料でご参加いただけます。
これまでに
・東京・大阪その他のHIT-Bitセミナーに参加したことがある
・2016年11月以降のSSKセミナーでHIT-Bitについて聞いた
・吉岡経営セミナーでHIT-Bitについて聞いた
・2017年8/6のメディカルコンソーシアムでHIT-Bitについて聞いた
……に該当(リピート)する方。
また、リピートの方が
上席者の方を伴って参加される場合は、
ご同席者の方も無料でご参加いただけます。
というのも、
本当に現場を自律進化組織へと変え、
結果を出していただきたいからです。