■「職員の意識改革をしたいので、講師を頼みたい」
という依頼を受けることがあります。
「職員を集めるので、
組織とは何か、仕事とは何かを、
しっかりと伝えて欲しい」
または
「コミュニケーションの重要性を話して欲しい」
と言われます。
そうした相談があった場合、
いつも確認することがあります。
「その研修を、職員は求めているのですか?」
です。
■「そんな研修を求めるような職員ではないから
意識改革をしたいのだ」
ということなのかもしれません。
しかし、
求めてもいない職員に求められていない研修をしても
反発を招くだけです。
時間や労力や費用の無駄となるばかりか、
組織不信を生じるだけで、
こんなに危険なことはありません。
■研修よりも先にしなければならないのは、
「そんな研修を受けたい」
と、職員が願うようにすることです。
「研修を受けて成長したい」
と願うようになるためには、
研修という押し付けではできません。
その方法は、また別の機会に述べるとして、
「研修は職員がリクエストした時に実施する」
ことが重要です。
■「馬を水辺に連れてゆくことはできるが、
飲ませることはできない」
という表現があります。
この例えに倣って言うならば、
「水辺に連れてゆく前に、
馬が水を求めてみずから水辺に行きたくなるようにさせる」
ことが必要だと言うことです。
そのためには、
いつも以上に運動をさせたり、
何時間も水を与えないとか、
防寒具をかぶせて体温を上げたり、
周囲の湿度を高くして発汗を促したりすることで、
「水の摂取が必要だ」
と感じさせる、ということです。
■同様に、
職員に、
「今の自分には、成長することが必要だ」
と感じさせるために、
どのようにするか?を、
検討されることをお勧めします。