組織もするべき! 心の「セルフ・トリート」

組織もするべき! 心の「セルフ・トリート」

■みなさんは、「セルフ・トリート」をしているでしょうか?

 

「トリート」

とは、

手入れ、もてなし、ご馳走といった意味ですから、

 

「セルフ・トリート」

とは、

「自分自身を手入れすること」

という意味となります。

 

こう言うと、

「リフレッシュなら、している」

という方が少なくないでしょう。

 

・美味しいものを食べにゆく

・マッサージを受ける

・買い物をする

・映画やレジャーに出かける

などなど…。

 

もちろん、それも大事です。

 

■ただし、

これらが主に、身体のリフレッシュだということに、

みなさんも、すでにお気づきでしょう。

 

身体のリフレッシュは、

五感に新たな刺激を与えてやることとなるので、

上記のような方法となることが多いのです。

 

しかし、

身体のリフレッシュの何倍も重要なのが、

心のリフレッシュです。

 

心が健康でなければ、

身体の健康はいとも簡単に損なわれてしまうからです。

 

トラブルが生じたり、悩みを抱えると、

容易に、

食事が喉を通らないということに陥ったり、

眠れなくなってしまったり、

集中力が落ちて作業効率が落ちたり、

全身の倦怠感や頭痛に襲われることもあります。

 

逆に、味か感じられず過食となったり、

気力が落ちて過眠となったり、

疲れがなかなか落ちないということもあります。

 

悩みを抱えたままでは、

せっかく美味しいものを食べていても、

旅行に出かけても、

買い物をしてみても、

映画を観に行っても、

心から楽しむことができないので、

身体のリフレッシュすらできません。

 

身体のリフレッシュよりも、

心のリフレッシュの方が何倍も大切だと言うことがお判りでしょう。

 

にもかかわらず、

リフレッシュといえば、

身体のリフレッシュを上げてしまうほど、

人は誰でも、

心のリフレッシュに対して意識していないことは、

考えてみれば、おかしなことではないでしょうか。

 

■では、心をリフレッシュするには、どうすればよいのでしょうか?

 

身体のリフレッシュが五感からアプローチするのと同じように、

心のリフレッシュにも、アプローチのポイントがあります。

 

人の心が求めているのは、

つまるところ、2つ。

 

物事が自分の選んだ通りになってほしいという「選択欲求」と、

周囲の人が自分を理解し応援してほしいという「承認欲求」です。

 

物事が自分の選んだ通りになってほしいという選択欲求はあるものの、

・お金持ちになりたい

・仕事で大成功したい

・好きな人とお付き合いしたい

・念願の大学に入りたい

といった実現可能なものから、

・本当は弁護士になりたかった

・別の性別に生まれたかった

・亡くなった愛娘に会いたい

・大リーガーになりたかった

といった不可能なことを望んでしまうことも、人にはあります。

 

これらを満たして、

心をリフレッシュすることには限界があります。

 

ところが、一方、

周囲の人から理解され応援されるという「承認欲求」が満たされることには、

莫大なお金も、長い時間も、技術や知識も要りません。

 

周囲との人間関係によって、

充分に実現することができるものです。

 

■もしかしたら、

「落ち込んだ時には、恋人に会って、話を聞いてもらう」

とか、

「実家に帰って、両親とご飯を食べる」

といったことで、

無意識に、自分の承認欲求を満たす行動をしている、という人もいるのではないでしょうか。

 

あるいは、ボランティアに参加するのも、承認欲求が原因になっているという人もあります。

 

直接、患者さんや利用者さんの役に立つ看護師や介護士の職を

選ぶ人の中にも、そうした心理が働いている人もいるといわれています。

 

そして、人間は、他者から一切承認されなければ、

生きてゆくことはできません。

 

承認とは心の生命線なのです。

 

そのため、

身体のリフレッシュ以上に、

このように「承認欲求」を満たすことによって心にリフレッシュをすることが、

実は最も重要です。

 

■さて、みなさんは組織を運営している中で、

どのような「セルフ・トリート」をしているでしょうか?

 

つまり、職員の方々のリフレッシュを

どのようにしているのでしょうか?

 

休みや待遇、福利厚生などの制度設計は、

上述したように「身体のリフレッシュ」でしかありません。

 

その何倍も重要なのが、

「心のリフレッシュ」です。

 

言い換えれば、承認されない職場環境は、人間を大いに疲弊させ、時には病ませてしまうことすらあります。

 

そもそも、職員が体調を崩したり、

病んだり、

辞めたりする最大の原因は、

主に「人間関係」と言われていることを考えれば、

「身体のリフレッシュをしていればよい」

などと考えている場合ではないことが明らかでしょう。

 

そして、

そうならないよう、健全な組織を運営するためには、

むしろ、

「心のリフレッシュ」

すなわち

「承認される職場」

を意図的につくることが重要だということがわかるでしょう。

 

■「承認される職場」

とは、

職員同士が、つねに、互いに

「相手の価値観を尊重し、理解し、応援し合う」ことが当り前の関係性です。

 

そうなるためには、

「自分の価値観を、うかつに言うこともできない」

という状態では、不可能です。

 

「自分の価値観に基づき、言いたいことがなんでも言える」関係性がなければなりません。

 

いわゆる

「安心・安全な場」

「心理的安全性」

といわれる状況です。

 

福利厚生などで身体のリフレッシュをする以上に、

「言いたいことがなんでも言える関係性」の職場をつくることで心のリフレッシュを図ることが、

どれだけ必要でしょうか?

 

離職の多さとその原因を見れば、改めて言うまでもないでしょう。

 

■とは言っても、

「職員同士が、言いたいことがなんでも言える関係性」を

つくるにはどうすれば良いのか?

……と思うでしょうか?

 

職員同士の関係性は、職員本人たちにしか作れないのだから、

「組織の経営者や管理職がどうこうできる問題ではない」

と思っている人も少なくないのではないでしょうか?

 

しかし、それでは健全な組織づくりはできません。

 

患者サービス研究所は、

職員同士が互いに言いたいことがなんでも言い合える

風通しの良い関係性を築き、

「セルフ・トリート」が日々溢れる組織を実現する方法、

「HIT-Bit」

を提唱しています。

 

HIT-Bitは、職員同士、何でも言い合える関係性を築くので、

さまざまな意見が交わされ、

それが互いに理解され応援し合われるので、

刺激的で、自己実現ができる職場を実現します。

 

上層部や管理職が予期しなかった問題提起や

これまでにない思いがけない改善提案が上がる

のびのびとした

「日々、自律進化する組織」

を実現するので、

職員にとって健全な組織となるばかりでなく、

離職が減少し、

生産性が向上する効果が見られます。

 

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