「そこをうまくやるのがリーダーだ」では、何も生まれない

「そこをうまくやるのがリーダーだ」では、何も生まれない

■書店には、多くのリーダーシップ論の本が並んでいます。

 

また、研修会社の管理職研修も様々です。

 

しかし、そこで教えられているのは、

「人間力を身につけよう」

「求心力を高めよう」

「誰よりも学ぼう」

「人脈を広げ、視野を広げよう」

「どんどん部下に仕事を任せよう」

「部下とコミュニケーションをとろう」

「部下を活性化しよう」

……といったことばかり。

 

「それができれば、誰も苦労しない」

と言いたくなる立派なことの羅列であることが多いでしょう。

 

では、世の中の多くのリーダーが、そんな学びを経て、

立派なリーダーになったでしょうか?

 

現実は、

そんな要領がよく、部下から好かれ、生産性も高いチームをつくれるリーダーが、

なかなか生まれていないのが率直なところではないでしょうか。

 

「うちは、ほとんどのリーダーが、それらを首尾よくできている」

という組織は稀だと思います。

 

なので、

世の中のリーダーというリーダーは、ほとんどみんな苦労しているように思います。

 

むしろ、リーダー本人たちからは、

「そうなれたら良いことは教わる前から知っている」

「そんなリーダーになれたら、どんなに良いでしょうなー」

という声があがっているのではないでしょうか。

 

にもかかわらず、組織の経営者・上層部が、

「そこをうまくやってこそリーダーだ!」

と、リーダーに押し付けてきたのが、これまでの時代だったのです。

 

その結果が、

「ほとんどのリーダーが苦労している」

しかも、

「組織の生産性が上がらずにいる」

というこんにちのビジネスの現場の現状でしょう。

 

■経営者や上層部が、

「上手にやっている管理職もいるんだから、できないはずはないんどけどなぁ」

「いつか、リーダーが成長してくれたらなぁ」

と祈ってさえいればよい牧歌的な時代は去りました。

 

これからは、組織が介入してでも、リーダーを成長させ、力を発揮してもらわなければなりません。

 

そして、そのリーダーの元で働く部下職員の力を充分に引き出し、組織の生産性を最大化してゆきたいところではないでしょうか。

 

■では、どのように介入することが必要でしょうか?

 

組織づくりとは、

職員個々の能力が最大限に発揮される組織を実現することでしょう。

 

とすれば、必要なのは、リーダーが部下職員の環境をつくることであり、

最も重要なのは、「人的環境」すなわち

「リーダーと部下職員の関係性」

を変えることに他なりません。

 

関係性を変えるには、

コミュニケーションを変えることが必要でしょう。

 

そもそも、

リーダーが、コミュニケーションの機会をつくることに苦慮しているために組織づくりが進んでいないのですから、

 

組織として、

コミュニケーションを設計することが不可欠だということが明らかです。

 

現状は、

コミュニケーションをしやすい関係性がないから、コミュニケーションの機会がつくれない

→機会がないから、いつまでも関係性ができない

→関係性がないから、機会をつくれない

→機会がないから、関係性をつくれない

→・・・・・・

という悪循環にあり、

「関係性」と「機会」がないことが問題と言えます。

 

そこで、意図的に、

まずコミュニケーションの機会をつくることが必要となります。

 

コミュニケーションの機会が一切なければ、永遠に関係性も変わることがなく、

 また、コミュニケーションの機会が生まれれば、関係性が徐々に変わる可能性が生まれるからです。

 

■では、どのようなコミュニケーションの設計すると、組織づくりが実現できるのか?

 

コミュニケーションの形は……

 

このコミュニケーションは、

おそらくどの職場でも行なっているような月に1回程度の機会では、関係性を変えるには足りないことは明らかでしょう。

 

日常の習慣でなければなりませんから、「毎日」であることが重要でしょう。

 

毎日するとなれば、ミーティングほどの長時間を設けることはできませんから、最長でも、1日5分程度となるでしょう。

 

コミュニケーションの内容は……

 

ただし、

その5分で、毎日、リーダーが思いを吐き出しても、

部下職員の能力を最大限に引き出すことはできません。

 

人は自分の思いを発信できる環境で、

初めていかんなくその能力を発揮したいと思えるからです。

 

ということは、この5分間は、

部下職員が個々の思いを発言するというコミュニケーションの機会にすることが望ましいということになります。

 

部下職員が個々の思いを発言してくれることで、

リーダーが部下職員を理解し、応援することが可能となるので、

部下職員もまた、リーダーを理解し、応援したいと思える

良好な関係性が築かれます。

 

また、マンツーマンではなく、

リーダーと部下職員が集まってコミュニケーションを交わす機会であれば、

部下職員同士もまた理解し応援し合う関係性になることができます。

 

リーダーから部下職員に至るまで、

言いたいことが言えて、

お互いに理解し応援し合う関係性があれば、

これ以上、もてる能力を発揮できる人的環境はないでしょう。

 

患者サービス研究所は、

この1日5分のコミュニケーション・モデル

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をお勧めしています。

 

職員から、個々の視点、発想、価値観を聞き続けることによって、

さまざまな気づき、相談、提案、実践が飛び出すようになるからです。

 

■もはや、経営者・上層部が、

「そこをうまくやってこそリーダーだ!」

といって停滞していてよい時代ではありません。

 

ぜひ、

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