■みなさんの現場でも、そろそろ
退職代行サービスを利用した退職事例が
出てきているのではないでしょうか。
それも、上司・先輩などの在職者に
離職の原因に心当たりがあれば良いのですが、
「皆目わからない」
というケースもしばしば発生しています。
「本人と話したいのですが」
「ご本人様は拒まれておりますので、
当社で対応いたします」
とにべもない。
これでは、改善のしようもありません。
■それどころか
改善の必要がないケースも多々あります。
離職に至らなかったものの、
「先輩からのハラスメントを受けた」
との訴えになったので、
確認してみると、
入職間もなく、
「きみたちの歓迎会をと思っているのだけれど」
というと、
「わたし、飲み会とかは行かないんです」
との答え。
なので、
先輩は気を遣って誘わなかったところ、
翌日、
参加者たちがその話題で賑わったせいか、
本人から
「仲間はずれにされた」
との訴え。
「もっときちっと誘って欲しかった」
とのこと。
■昨今は、
自分の気持ちを
言語化したり説明したりする必要のない
生活環境になってしまい、
意思表示できない人間が増えていることは
紛れもない事実でしょう。
こんな中で、
上司や先輩は、どのように
コミュニケーションすれば良いのでしょうか?
迂闊に部下や後輩に接触することが
恐いでしょう。
実際、
「そのため、厳しく指導するべきことも
指導ができない」
と、萎縮している人も少なくありません。
では、どうすれば良いか?
■それが、
「透明になる」
ということ。
言い換えれば、
「前面に出ないこと」
「存在感を消すこと」
「自分が発言しないこと」
です。
存在が認識されなければ、
恨まれることもなければ、
「ハラスメントだ」
と言われる心配もありません。
関係が悪くなって
離職されてしまうということもありません。
つまり、
「チーム・マネジメントの
ハンドルを手放す」
ということです。
■と聞くと、
「本当にそれで良いのか?」
と思うでしょう。
リーダーである以上は、
チームをより良い方向へ導くのが
ミッションですから、
完全に手放して仕舞えば、
それは職務放棄です、
ではどうするか?
それが
「Co-Leaders」
です。
つまり、リーダー以外に、
リーダーと同じ思いでチームづくりをしてくれる
同志をつくるということです。
そんな人が存在するとどうなるか?
部下たちからの景色はこうです。
リーダーはあれこれ言わないが、
自分たちの仲間のうちの何人かが
「ああしよう」
「こうしよう」
と言う。
「気が向いたら、話を聞いてみようか」
「面白そうだから、やってみても良い」
「気にかかるので、参加しても良いだろう」
と、やらされ感なき動機が生まれます。
このように、
リーダーを側面支援して
援護射撃してくれる人たちを
「Co-Leaders」
すなわち
「共同リーダー」
と呼んでいます。
部下や後輩ごとに価値観が異なるので、
テーマごとに、
価値観の合う人をCo-Leaderにするのが、
お互いに無用なストレスを生ぜず、
良いでしょう。
あなたには、
いま最も気掛かりな課題について、
あなたを援護射撃してくれる
「Co-Leaders」
はいますでしょうか?
■もし、リーダーの他に、
Co-Leadersが複数いて、
同じ価値観で、
それぞれの立場やタイミングから、
部下・後輩を指導すれば、
彼らから、
「個人的な価値観を押し付けられた」
「ハラスメントを受けた」
と不満を言われることもなくなります。
なぜなら、
リーダーも Co-Leadersたちも、
言っていることが
一致しているため、
部下・後輩が
「どうやら、非があるのは自分の方だ」
と悟るからです。
このようにして、
一切の押し付けややらされ感を排し、
徹底して自主的な動機を引き出してゆくと
素晴らしい自律進化組織になってゆきます。
■リーダーが組織を動かして行こうとする時、
自分が力一杯握りしめたハンドルを
力に任せて左右に切ろうとすることほど
やってはならなことはありません。
不満や反発、不信感が生まれるだけです。
これからの時代は、
極力、トップ・ダウンの展開を排除する必要が
あります。
すなわち、地道に部下・後輩たちの
思いや考えや価値観を炙り出し、
ボトム・アップを浮き彫りにしてゆくより他
ありません。
そのために必要不可欠なのが、
「Co-Leaders」
だというわけです。
■なお、
リーダーとCo-Leadersがいても、
部下・後輩たちが、
勝手に発言し行動するようになるわけでは
ありません。
そうした言動が
自然に生まれる環境づくりも必要です。
そのための最短最速の方法が、
1日5分のミーティング「HIT-Bit®︎」です。