🎵リーダー層の自律度が診断できる3大質問

🎵リーダー層の自律度が診断できる3大質問

■今回は、みなさんの現場に関して、
3つの質問をさせていただきます。

■【第1問】

昨今の若者は、退職代行サービスを利用することに
なんの罪悪感もありません。

新入職員が、入職当日の帰りに
「転職サイト、どこに登録してるの?」
と情報交換していることも珍しくありません。

先輩職員が厳しく指導したら、泣いて帰り、
親が抗議にやってくるというケースも
増えてきています。

このままでは、現場は混乱するばかりです。

そこで、質問ですが、
院長・事務長・看護部長であるみなさんが、
そんな新世代人対策を学んで、
ガイドラインをつくる予定でしょうか?

■ぜひ、
「そんなことは幹部職員がすべきではない」
と考えてほしいと思います。

理由は2つ。

まず1つは、
幹部職員の方々にそんな時間はない。

そしてもう1つ、
こちらが重要なのですが、
幹部職員がそこまで用意してしまうのは
過保護であり、
組織が成長しないから、です。

■むしろ、そんな問題を感じたら、
ぜひリーダー層の職員が、
みずから話し合って、
「私たちで、新世代人対策のガイドラインを
策定してみました」
と持ち込んできてほしいところです。

いや、そういう組織にしなければ、
問題が次々に降りかかるこの激変の時代を
生き残ることはできないでしょう。

■【第2問】

いま、医療機関も
本当に必要なことにだけ経営資源を集中し、
一切の無駄を排除しなければ
生き残れない時代になりました。

そこで質問です。

みなさんの現場では、
「この毎年定例の研修、
どうしても必要かというとそうではないので、
今年はやめませんか?」
といった意見がリーダー層から
上がってきているでしょうか?

また、
「この分野に関する研修は、
年1回と決まっていましたが、
今年は2回にして強化しませんか?」
といった提案が上がっていますでしょうか?

つまり、リーダー層が
「決まりだから」
が当たり前になってはいないか?ということです。

もし、
「決まりは決まり。
必要かどうかは考えない。
例年通りやれば良い」
と考えているリーダーばかりであれば、
もはや、思考停止と言わざるを得ません。

そして、そんなことまで、
幹部職員が考えてあげなければならないならば、
それは過保護です。

学ぶのは本人たちなのですから、
自分たちから、
「何を学ぶべきか」
「何を学ばせてほしいか」
を挙げて、
さらに自分たちで企画運営するのが
大人の思考ではないでしょうか。

■【第3問】

昨今は、他業界の賃上げが進み、
医療業界の人材採用は、
これまで以上に困難になってきました。

人材紹介業者の中には、
数多くのブローカーが混じっており、
人材の個性と職場の風土がマッチしているかには
関心がなく、
ただ人材を送り込んでくる会社もあります。

これでは、
いくら費用を支払っても足りません。

そこで質問です。

みなさんの現場では、
リーダー層から、
「自分の部署の魅力や
自分の担当業務のやりがいを
一番わかっているのは自分たちなので、
自分たちで、
採用広告を作成させてください」

「採用時に細かな意思確認をしておいた方が
入職後に
ミスマッチに気づいて退職にいたるという事態を
避けられるので、
面接にも同席しても良いですよね」

「面接では本心が見えないので、
面接前の院内見学で
私たちが案内しながら話をして
人物を見たい」
などといった申し出があるでしょうか?

自分たちが、
人手不足に困っているのに、
また、
自分たちが一緒に働く仲間を選ぶのに、
みずから関与しようとしないのは、
チーム運営の一部が他人事になっている
ということではないでしょうか?

リーダーには、
「いつまでに、どんなチームにしたい」
というビジョンがあり、
「そのためにできることはなんでもやる」
という意識がなければ、
その資格はありません。

また、
リーダーたちがこうした問題に関与せずとも
採用担当者が責任をすべて引き取ってしまうのも
過保護ではないでしょうか。

■ということで、

【第1問】
リーダー層は、
新世代人対策について
自分たちガイドラインをつくっていますか?

【第2問】
リーダー層は、
本当に必要な研修だけを行なうべき、
という問題意識を持ち、
企画に関わろうとしていますか?

【第3問】
リーダー層は、
自部署の人材確保について、
自分ごとと捉えて、
みずからできる限り手を尽くそうとしていますか?

■もしこれらの回答が、
いずれも「No」だったとすれば、
リーダー層にとって、
過保護な状態になっていると言えるでしょう。

受け身、傍観者的、人任せ…。

少なくとも、リーダー層が
自律的に考え行動できなければ
組織に未来はありません。

リーダー層の自律的に考え行動することは
次々に襲いかかる激変の荒波に遭っても
修復して立ち上がれる
「組織の自然治癒力」
そのものです。

これまでの
コーチングや傾聴などの
コミュニケーション・テクニックを学ぶ
表面的なリーダー研修では、
もはや限界なのはご存知でしょう。

新世代リーダーとして、
新たな課題にみずから気づき、
考え、話し合い、
みずから改善提案をあげてゆくといった
自律型リーダーを育成する必要があるでしょう。

一日も早く
リーダー層を
自律型リーダー層へと育成することを
お勧めします。