■昨今、医療従事者の採用難が
深刻さを増していることがはご存知の通りです。
求人を出しても応募が来ない。
紹介会社の手数料もますます上がる。
ようやく採用できてもまた辞めていく。
この悪循環の根本にあるのは
実は、
「採用=外から獲ってくる」
という発想そのものです。
人口減少が進むいま、
人材が絶対的に不足しています。
外から獲る競争を続ける限り、
消耗戦に終わりはありません。
■ところが、
世間で導入されている
「アルムナイ施策」
も、うまくいかないという声が
少なくありません。
現場の声を聞くと、
「登録してもらったが、関係が続かない」
「いざ声をかけても反応が薄い」
という声が絶えません。
なぜか。
アルムナイの退職者は
こう感じているからです。
「どうも近づきにくい」
「一般の転職サイトと変わらない」
つまり、
病院側の
「必要な時だけ声をかけるリスト」
という扱いが、
伝わってしまっているというわけです。
これでは関係は病院にとっても、
他の紹介サイトと変わらないのは
当然でしょう。
■そこでおすすめなのが
「アソシエイトシップ」
という取組です。
アソシエイトシップは、
退職者を
「いつか戻るかもしれない人」
として待つのではなく、
「退職した瞬間から、
対等なパートナーとして接し続ける」
という考え方です。
なので、退職者から見れば
「引き続き、この病院の関係者として
扱ってもらえている」
という感覚です。
「元・○○病院の人」
ではなく
「○○病院の関係者(の一人)」。
病院は、
日頃から
研修会や研究発表会に招いたり、
院内イベントに招いたり、
懇親会に招いたりしましょう。
退職者には
「ずっと仲間だからね」
というメッセージとなるでしょう。
一方、
音楽活動をしている退職者が望めば
院内で演奏会を企画してもらったり、
レクリエーションのインストラクターを
できる人なら、
院内でのイベントを企画してもらったり。
医療安全や接遇などを研究ている
退職者だったら、
院内の勉強会に協力してもらう。
これ自体が、
「旧交を温める機会」
となるのです。
退職者は、
「いずれ復職するかもしれない」
ではなく、
「すでに、半分、復職している」
という感覚です。
ホテルの一部になっているビーチは
ホテルマンと宿泊客だけで、
沖の方には船舶が見えるだけ。
その間の、広大な遠浅エリア
「Shallow Beach」
こそ、
ホテル関係者も、非関係者も集い、
入り混じって、
一緒に遊んだり、作業をしている、
最も楽しい空間というわけです。
この関わり方自体が退職者の
病院への当事者意識や愛着を
高める
「関係性の強化」
となるのです。
就職希望者が病院見学に来た際に、
案内誘導をしてもらうのは、
極めて効果的です。
■こうしたつながりがあれば、
復職にはハードルがありません。
心理的には、ブランク無し。
たとえ不安があっても、
気兼ねなく相談できる関係性。
旧知の職員なので、
ミスマッチが起こりません。
周囲が無駄に気を遣ったり、
教育指導しにくいということも
ありません。
こんなに間違いのない採用は
ないでしょう。
■たとえ、
退職者が他の病院に勤務していても、
同じように接していれば、
現役医療従事者として、
さらに頼もしいパートナーとなります。
さらには、退職者に限らず、
連携先や関係業者、自治体職員などに
アソシエイトシップの範囲を広げて
ゆきましょう。
地域の中で
「あの病院は、人を大切にする」
という評判と信頼が生まれ、
病院が、
「医療と学びとつながりの府」
となる、地域共生の経営戦略です。
これからの病院の
地域における立ち位置を
変えてゆくこと活動として、
「アソシエイトシップ施策」
をお勧めします。
