◾️これからは、
縦割りの壁を
積極的に壊してゆくことができる組織だけが
生き残って行けるでしょう。
ただし、それは、
壁のある組織同士を
ただ合併すれば良いと言うわけではありません。
そこにいる職員の方々のマインドが
それを受け入れていなければ、
摩擦が生まれるだけです。
病棟再編、部署再編、病院の統廃合などを
挙げるまでもなく、
古くは銀行などの合併が
容易ではないことが
世間で言われている通りです。
重要なのは、
「縦割りの壁を積極的に壊せる文化」
があるかどうか?
これからの時代は、
みなさんのような経営者・管理職の方々が
部下たちの
「縦割りの壁を積極的に壊せるマインド」
言い換えれば、
「越境力」
をいかに早く醸成できるか?
にかかっているのです。
◾️例えば、
「部署間の越境力」。
部署によっては、
シフトや急な休みの時のために、
余剰の常勤職員、非常勤職員を
常時、確保していることでしょう。
そして、各部署でそれを
同じように行なって、
各部署で余剰の人員を確保している
…ということはないでしょうか?
しかし、
常勤職員の多くが、
緊急時には
困っている別の部署へ応援に行ける
「タスク・クロス・プレイヤー」であれば、
そこまで多くの余剰人員を
抱えておく必要はありません。
他部署に応援に行った時に、
完全に代替が務まらなくても
良いのです。
入力や物品チェック、
搬送、誘導などの
どこの部署にも共通するような
シンプルな業務だけでも
戦力になるでしょう。
また、
3つ、4つの部署へ
応援に行ける職員が多ければ
さらに強力です。
頭数が減れば、
人件費、人事庶務経費、
募集採用の手間や費用が節約できます。
専門領域が異なっても、
PC端末を使う業務や
データのチェックなら、
できることはあるはずです。
これが
「越境力」
の1つです。
「タスク・シフトが思うようにいかない」
「タスク・シェアが進まない」
などと言っている場合ではありません。
逆に、
指示された職員が
戸惑うのではなく、
当たり前のこととして向き合うよう、
部署や担当の壁を超えた
「タスク・クロス」
が当たり前だという組織文化を
作ることをお勧めします。
みなさんの現場では、
そんなタスク・クロス・プレイヤーが、
何人いるでしょうか?
また、
いつまでに何人にする予定でしょうか?
最初の一歩は、
職員の
「縦割りの壁を積極的に壊すこと」
が当たり前という
「越境力」
を醸成することからです。
◾️また、
災害時のためのBCPとして、
最少でも3日分の燃料や食料を
備蓄しておくと良い
…というガイドラインがあります。
これも、
各病院ごとに費用をかけて
各病院ごとに備蓄していることでしょう。
しかし、例えば、
近隣の5病院が災害共助ユニットとなり、
1ユニットで2病院分を備蓄する
という方法も考えられないでしょうか?
5病院すべてが一気に
補給路を途絶されることは稀だと
考えられるからです。
もし、3病院以上で
補給路が途絶した場合には、
隣接圏域の他のユニットが援助する
ということにすれば、
全国約20,000件ある
病院・高齢者施設のすべてが
それぞれに備蓄しなければならない
ということにはなりません。
個々に備蓄しなければならないのは、
補給路が途絶しやすい
山間部などの一部の病院・施設だけで良い
ということになるでしょう。
「自分の病院・施設は、それが可能か?」
「近隣と、いつ相談するか?」
そんな検討を
してみても良いのではないでしょうか。
こうした思考も
「越境力」
です。
◾️ただし、こうした運営を
円滑にするためには、
何よりも、
職員が越境力を備えるように
しておくことが必要です。
「それ、私の仕事じゃありません」
などという言葉が
聞こえてくるようでは、
話にならないでしょう。
では、どうするか?
◾️越境力向上策(1)
「上流・下流体験」
まず、
「この業務、本当に必要なの?」
「そこまでやる必要ある?」
などの、業務に対する違和感を覚えた場合、
職員が、すぐに
業務の上流や下流を見にゆくことを
奨励しましょう。
「なぜ?」
と思うなら、見にゆけば良い。
上流の事情がわかれば、
業務の大切さがわかるでしょう。
下流の事情がわかれば、
業務の力の入れどころがわかるでしょう。
そうやって、
部署の壁を軽々と超えて、
行ってみて、
見てみて、
話を聞いてみて、
できたら
一緒に作業をしてみる。
毎日のように、
院内のあちこちで、
職員が越境して見学している状態に
しましょう。
それを奨励し、
評価に反映しても良いでしょう。
院内における
「部署の壁」
はこうやって壊してゆきましょう。
◾️越境力向上策(2)
「テーマ・プロジェクト 」
組織にとって重要なテーマの研究会
つまり、
「テーマ・プログラム」
を勧奨しましょう。
医療安全、接遇、感染対策、
情報保護、業務改革、
コストカット、募集採用、
定着率向上、
来院者数向上、病床回転率向上などなど
テーマはいくらでもあるでしょう。
関心のある職員なら誰でも
参加してよい
部門横断的な研究会となると、
部署をまたいだ検討や承認も
驚くほどスピードアップします。
その活動自体が、
「越境力」
というわけです。
研究会が、
改善提案を上げたり、
研究成果を発表することもあるでしょう。
職員によっては、
複数の研究会に入る人もいるでしょう。
研究活動や発表については、
近隣の他病院・他施設からの参加も
歓迎しましょう。
内容が多角的になり、
グッと幅や深みが生まれます。
他病院を招いての合同研究会が
恒例になれば、
対外的な情報発信は
もはや特別なことではなくなります。
これが、法人の枠を超えた
「越境力」
です。
◾️他にも、
越境力向上策はいくらでもありますが、
それはまたの機会にご紹介します。
ともあれ、
院内では、
部署の縦割りの壁をメキメキと壊し、
院外では
法人の縦割りの壁をメキメキと壊す、
そんな
「越境力」
の旺盛な組織にしてゆくことを
お勧めします。
するとどうなるか?
違和感があれば、
すぐに足を運ぶ、
見てみて、
話を聞いて、
作業をやってみて、
その場で答案を出すのが当たり前になります。
その場で回答を出すことを
「ZAP」
と言います。
もはや職員の方々の中に、
「越境する」
という意識すらない状態の組織文化に
してしまうことをお勧めします。
そんな組織だけが、
激変の荒波を乗り越え、
生き残って行けることでしょう。
また、越境力が高まれば、
まさに
「関わりたい人が関わりたいことに関わる」
自律進化組織となるので、
通常業務の効率や精度も、
さまざまなプロジェクトも、
驚くほど向上します。
◾️なお、
組織文化をつくるということは、
単発の教育研修では不可能です。
日常の中で、
継続的・習慣的・定常的に、
職員の方々が考え行動する「型」が
持続的に実践されることが不可欠です。
そのための方法については、
1Dayセミナーで詳しくお伝えしています。
1Dayセミナーはリモートで
開催しています。
次回は、
2026年1月24日(土) 13:30〜16:30
リモートです。
よろしければご参加ください。
https://pcs-c.com/hit-bit-00/hit-bit-01/
