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■「組織が変わらないのは、職員が変わらないから」
は、明らかですよね。
では、
「職員が変わらないのは、なぜか?」
それは、ひとえに
「危機を想像できないから」
に尽きるでしょう。
3月10日に『病院経営状況』で
「民間病院の69%が医業収支で赤字」
と報じられましたでしょう?
いったい、全国でどれくらいの医療従事者が
自主的に集まって、対策会議を開いたでしょうか?
みなさんの現場では、
そんなことが行なわれましたでしょうか?
行なわれていないとすれば、
その理由は、
職員の方々が、
経営危機に陥った状況を想像できていないからにほかなりません。
■もし、病院が
「これ以上は、経営が困難だ」
という事態になったらどうなるか、ご存知でしょうか?
そしてもし、
大手グループに買収されたり、
経営改善のコンサルタントが入ってきたり、
銀行から役員が送り込まれてきたら、どうなるか?
やることは、どれもほぼ同じです。
というのも、
収入の最大化とコストの最小化を徹底的にやるのがセオリーだからです。
収入の最大化は、
「取れる加算をすべてとる」
でしょう。
一方、
コストの最小化は、
当然、最も金額の大きい勘定科目すなわち無駄な人件費のカットです。
つまり、
「儲けにならない人を外して、儲けになる人を置く」
です。
では、外されるのは誰か?
いまいる職員の大半です。
なぜなら経営危機を招いた人たちなのですから
新しい経営母体から見ても、
コンサルタントや銀行が見ても、
「旧体制の職員を置いておいて良いはずがない」
となります。
職員を解雇するにあたり、その生活背景までは忖度しません。
なにしろ経営陣は
最短期間で黒字化することだけを追求することになるからです。
解雇される人も大変な目に遭うのですが、
解雇されなかった人も
新体制による、これまでになかった苛烈な
経営回復のための死闘に巻き込まれるので大変です。
■もし、
みなさんの現場の職員が
そんな状況を想像し
危機感を持つようにするならば、
するべきことはシンプルです。
ただし、その前に打つべき手があります。
何よりも、
職員の方々自身が、
みずから進んで、
情報収集し始めるようにすることです。
問題意識がない人に
情報を提供しても受け取りません。
もちろん行動もしません。
問題意識をどのようにして共有するか?
に尽きます。
その具体的方法については、
またの機会にお伝えします。