■牛丼の吉野家では、
注文から提供までを10秒以内にするようになっていて、
これは業界最速だそうです。
店員さんにとっては、
至上命題と言ってもいいでしょう。
■そんな吉野家で、
「会計時にTポイントカードを預かり、
ポイントをつけて精算する」
ということになった時、
現場スタッフからは、
「わかりました」
と素直に受け入れられたとは、到底考えられません。
永年求められてきた10秒を守る以上、
その妨げになるものを徹底排除しようとする作用が働くことが当然だからです。
「できません」
「10秒で提供できなくなっても良いのですか?」
「慣れたオペレーションが変わればミスが生じる」
「クレームやトラブルにもつながりかねない」
「オフィス街の店舗では、ただでさえ戦場のような忙しさ。
そんな中、Tポイントをつけて欲しいという客はいるのか?」
「誰も望んでいないのではないか」
・・・そんな反応が上がったであろうことは想像に易いでしょう。
しかし、現に今、
吉野家では、Tポイントカードが導入されています。
■これまでの方法に慣れた現場からは、
新しいオペレーションに対しては、
かならず、反発が生まれます。
一理ある反発も多々あります。
しかし、ほぼすべての
「できない」
という現場の声は、ただ
「変えたくない」
だけであり、
不可能なことは、まず無いものです。