■みなさんが、あるお笑い芸人のファンだったとします。
同じお笑い芸人のファンだったとわかったら、
初めて会った人同士で会っても、
「ああだよね」
「こうだよね」
と、思いのほか話が盛り上がって、
その良さを、いくらでもそのお笑い芸人について話し合えるのではないでしょうか?
しかし、どんなに親しい友人知人でも、
そのお笑い芸人を知らない人とは、そんな話は決してできません。
文化も同じです。
同じ文化を知っているとわかったら、
初めて会った人同士で会っても、
「ああだよね」
「こうだよね」
と、思いのほか話が盛り上がって、
その良さを、いくらでもその文化について話し合えるのではないでしょうか?
まるで同じ文化の中で一緒に生きてきたかのような
共通認識を持つことができいます。
しかし、どんなに親しい友人知人でも、
あるいはどんなに長く一緒に働いてきた同僚でも、
その文化を知らない人とは、そんな話は決してできないのです。
従来の指示命令体質の組織文化を知っている人同士なら、
お互いに、初めて会った人同士でも、
「自律進化の組織体質になれば、当然こうだよね」
「そうそう」
と共通した意見を交わし合うことができます。
それと同様に、
自律進化体質の組織文化を知っている人は、
お互いに、初めて会った人同士でも、
「自律進化の組織体質になれば、当然こうだよね」
「そうそう」
と共通した意見を交わし合うことができます。
しかし、自律進化組織を知らない人からすれば、
「え?そうなの?」
と、常識を覆され、驚かされることばかりでしょう。
■たとえば、
従来の感覚では、
「会議」
といえば、たとえば、
「毎月第2金曜日の16時から、中会議室で」
というイメージでしょう。
これは、指示命令体質の組織文化の名残りです。
長年続いてきた指示命令体質からすれば、
コミュニケーションとは上意下達であり、
「上層部が決めた結論を伝達する場が必要」
であり、
それが、会議という形だったということです。
しかし、昨今のように、複雑化・多様化・変化加速化が著しい状況においては、
ボトム・アップこそが重要となります。
そのためには、日頃、上意下達が無ければ無いほど、
職員が発信しやすくなります。
したがって、
「必要な時に、必要と感じた人が、みんなを巻き込む」
ことが必要となります。
巻き込むとは、指示命令のように
「口頭で伝えれば良い」
ということではありません。
最も説得力があるのは、口頭で伝えないことです。
ではどうするか?
最も伝わりやすい日時に、
最も伝わりやすい場所で、
最も伝わりやすいプロセスの中で、
感じてもらうのが、最も効果的です。
指示命令で人を動かさないのであれば、
相手が心から
「その通りだ!」
と感じられるように伝えることが不可欠だからです。
そのためには、
おきまりの日時や場所に集まることほど、
非効果的なことはありません。
それを会議と呼んでも呼ばなくても良いのです。
大切なことについての共通認識を持つことさえできれば。
こうした発想の転換に
いちいち驚かない・・・、
これが自律進化文化の組織体質の
特徴の一つです。