早期離職をなくすシンプルな方法

早期離職をなくすシンプルな方法

■最近、
「早期離職を防止するにはどうしたら良いか?」
という相談が増えてきました。

たしかに、昨今は、
学生も起業を、若手は副業を視野に入れているだけに、
人材の流動性は飛躍的に高まっています。

とはいえ、
早期離職が多い職場とそうでない職場があるということは、
防止する方法があるということ。

「入ってみたけれど辞める」となる理由はシンプルで
「思っていたのと違うから」以外にはありません。

では、何が違うのか?

■まず、新入職員研修。
学んだ通りにやろうとすると、
配属先では「それは余計」と先輩から止められる。
「指示待ちはダメ」って言われたのに…、となります。

さらに遡れば、採用面接では、
「うちは風通しの良い自由闊達な社風です」
って言われたのに…。

さらに遡ると、見学会や合同説明会では、
「先輩は優しくて、何でも相談に乗ってくれる人ばかり」
「やりがいに満ちた職場です」
って言われたのに…。

さらにさらに遡ると、ホームページやパンフレットには、
「社会貢献を旨とする経営方針です」
「顧客との関係を何よりも大事にして愛されています」
と書かれていたのに…。

このように、
ホームページやパンフレット(広報担当)、
合同説明会や見学会(募集採用担当)、
採用面接(幹部社員)、
新入職員研修(教育研修担当)、
配属先(現場の先輩社員)
……が、
それぞれ異なることを言っていれば、

新入社員が、
「これからも、
聞いたことのない話が飛び出してくるに違いない」
と不安に思うのも当り前です。

勘の良い若者ほど、
早々に見切りをつけるのも無理もありません。

(わたしの世代は、
説明会で「当社はノルマがありません」
入社したら「ノルマが無いわけがないよね、ハイこれが君のノルマ」
という調子だったが、
世の中全体が「企業とはそういうもの」で、
みんな納得していたんですよね。

当時もし「コンプライアンス違反だ」と言ったところで、
世間からの「甘ったれた考えだ」という
返り討ちに遭っていたに違いありません。

不適切にほどがない時代だった)

しかし、いまはそうはいきません。

では、どうすれば良いか?

■まずは、
現場(配属先)管理職、教育研修担当、幹部社員、募集採用担当、広報担当が
年に1回でも良いので、みんなで集まり、
「価値観が一貫した組織づくり」をしてゆくことが、
早期離職を防止する第一歩であり、
同時に、新入社員への責めてもの誠意なのではないでしょうか。

なお、ついでに言えば、

そのように担当横断的・部署横断的に
「価値観が一貫した組織づくり」をしていれば、
在職者にとっても、
力の入れどころ、選択と集中のポイントが明確になるので、
組織全体の離職も減り、組織の生産性が大いに向上するはずです。