■「当院は、患者対応に力を入れている」
というところがあります。
その場合、職員の方々は、
患者対応について、日頃から話しているでしょうか?
「話している。ただし、時には話さない時もある」
なのか、
「話していない。ただし、時には話すこともある」
なのか、によって、180度異なってきます。
世の中に、
「絶対に患者対応について話さない」
という現場もないでしょう。
反面、
「絶対に患者対応について必ず話している」
と言い切れる現場もないでしょう。
そのため、世の中の現場は、ほぼすべて、
100でもなく、
0でもなく、
1から99の間にあるというわけです。
そのため、多くの現場が
「できる限り努めています」
ということになります。
実態が、10であれ、90であれ、
また、常に変化していても、
「できる限り努めています」
に偽りはなく、
実証のしようもありません。
そして、
「患者対応に、できる限り努めている」
ということならば、
わざわざ胸を張って宣言するまでもないでしょう。
というのも、
そうしていない病院はおそらく一つもないからです。
結局、
「やっていないこともないが、やっているとも言い切れない」
という、意味のない話になってしまっているのです。
■もし、本当に患者対応に力を入れるならば、
「できる限り努めている」
という1から99の間の状況に甘んじるのではなく、
「常に、より良い患者対応をする」
ことを、原則とすると良いでしょう。
「原則として、より良い患者対応をする」
というためには、
常に、原則としてより良い対応を模索することになります。
また、他の業務とかち合った時にも、
常に、原則として患者対応を優先して考えることになります。
費用や時間がかかる事柄で合っても、
常に、原則として
「そこを、なんとかできないか」
と考え話し合い工夫することになります。
この
「原則」
が重要となるのです。
「原則として100点を目指す」
ならば、
時として0点の時もあるかもしれませんが、
常に、原則として、
「どうにかして100点に近づけないか」
という力学が当り前の現場となるからです。
その場合、
どうしてもそれができなかった場合には、
「例外として、できない時もある」
という位置づけとなります。
この反対に、
「原則として100点を目指さない」
のであれば、
「どうにかして100点に近づけよう」
という力学は現場に存在しません。
稀に100点になった時は、それは
「例外」
というわけです。
■このように、
「どちらが原則で、どちらが例外か」
を明確にしておくことが、重要です。
一緒に働いている職員同士でも、
そして、上層部が患者対応に力を入れると言っていても、
「原則として、より良い対応を探究する。
時として、例外的にできない時もある」
と認識している職員もいれば。
「原則として、より良い対応を探究しない。
時として、例外的にできる時もある」
と認識している職員もいるでしょう。
そんな、原則と例外が逆転している職員同士が
同じ職場で働いていれば、
互いに摩擦が起きることは間違いありません。
互いの信頼が損なわれてしまうのも当然です。
互いに協力すればできたはずのことがなされず、
組織の生産性が低下することになるのも明らかです。
■みなさんの現場では、
0も100も約束できない事柄について、
「0でも100でもないが、
原則としてどちらを目指して欲しい」
という意思表示が明確になされているでしょうか?
患者サービス研究所では、
指示・命令されなくても、
職員一人ひとりが、みずから気づき考え話し合い行動する
「自律進化組織」創りを
提唱しています。
その前提として、
「職員は常に、何かを発信すること」
が不可欠であると考えています。
そのため、
「原則として、
職員は、1日に1回、夕方のコミュニケーションの場で、
発言するのが当り前」
としています。
「原則として毎日、発言する」
というコミュニケーション・モデルです。
だからこそ、発言が習慣化するので、
気づき考え話し合うことも習慣化し、
自律進化が、組織体質になってゆくのです。
■HIT-Bitについては、
現在、1Dayセミナーを実施しています。
本当に効果が永続する組織づくりを実現したい方は、
ぜひご参加ください。
◆ 3月11日(月)13:30〜16:30【大阪】
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■自律進化組織が6ヶ月で生まれる方程式「HIT-Bitプログラム」
については、
ブックレットで概略をお読みいただくことも可能です。
A5判、76ページ
1部800円となります。
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1Dayセミナーで詳しくお伝えしています。