「穴の開いたバケツ」 卒業のすすめ

「穴の開いたバケツ」 卒業のすすめ

■医療現場では、

職種によっては、

「慢性的に人手不足」

ということは、改めて言うまでもありません。

 

募集・採用の費用が、

職員1人採用するに当たって、いくらかかっているか、

算出していることでしょう。

 

そして、大抵の場合、

1人採用のコストが100万円を下ることはないと聞きます。

 

100床を超える病院では、

看護師の派遣や紹介に支払う費用が

毎年1000万円を超えるという話も聞きます。

 

もし、これが10年続けば1億円ですね。

 

もちろん、個々に差があり、

一概に言えませんが、

いずれにしても、

とてつもない金額が、

職員採用のために支払われ続けているのが、

こんにちの医療機関の実情であると言っても良いでしょう。

 

その一方で、職員の退職も、

ひところより改善され始めたとはいえ、

まだまだ大きな課題となっています。

 

■退職理由の多くのは、

表向きは、家事・家業・家族のため、といった

「やむを得ない事情」

となっていると言われています。

 

「家庭のことじゃ、止めることはできない」

と、病院側が反対できないような理由となるのが

「表向き」

です。

 

そして、本当の理由は、

改めて申し上げるまでもなく、

「人間関係で悩んで」

「やりがいを感じられなくて」

であることは、

従来からの、人材紹介・派遣業者の、登録時リサーチから

明らかとなっています。

 

にもかかわらず、現場がどのように対策を講じているかといえば、

なぜか、

「ワーク・ライフ・バランス」

という言葉が登場して、

・有給休暇を取りやすくする

・残業を少なくする

・保育所整備

・清潔でスタイリッシュな寮

・職員旅行などの福利厚生

……などの待遇の調整が主流のようになっています。

 

■これは、

我が国の多くの医療現場で

「穴の開いたバケツに水を注ぎ続けている」

状況が起こっている!というほかありません。

 

患者さんに対しても、

症状に驚いて対症療法をし続けるのではなく、

原因を明らかにし根治療法を講じるように、

 

この状況に対しても、

ぜひ、一日も早く、

対症療法に陥ることなく、

根治療法に切り替える方が良いでしょう。

 

■とは言うものの、では、どうするか?

 

待遇を調整することではなく、

「人間関係を良くすること」

「やりがいを感じられるようにすること」

となると、

何をどうすれば良いか、イメージしにくいでしょうか?

 

まず、

「人間関係を良くする」

とは、

「言いたいことが言えて、やりたいことやれる」

自分の価値観を解放できる組織を創ることになります。

 

というのも、

「言いたいことも言えない、やりたいこともやれない」

から、人は辞めるからです。

 

では、

言いたいことが言える職場にするためには、どうするか?

 

もちろん、

「みんなが言いたいことを言ってゆく」

ではありません。

 

言いたいことが言える環境とは、

聞いてもらえる環境のことですから、

 

「まず、みんながお互いに聞く」

ということに尽きます。

 

つねに、承認され、尊重され、聞いてもらえる環境になれば、

人は、自然に本心を打ち明けることができるようになり、

「言いたいことが言える職場」

が築かれることになります。

 

承認とは、プラスの意味づけなので、

承認されると、人は大きな元気と勇気を得ることができ、

モチベーションが高まるものです。

 

次に、

「やりがいを感じられるようにする」

とは、文字通り、

「やった甲斐があったと感じる場面をたくさん持てるようにする」

ということです。

 

そして、人は、周囲から感謝されたり喜ばれた時にこそ、

「やった甲斐があった!」

「やってよかった!」

と感じるものです。

 

すなわち、

やはり、つねに承認され、尊重され、聞いてもらえる環境を築くこと、となります。

 

人は、自分がしたことについて、

プラスの意味づけをしてもらえると

心から自信を持つことができ、

さらに頑張りたいと思えるようになるものです。

 

■ただし、

「できるだけ、承認しましょう、尊重しましょう」

と呼びかけても、

習慣になることはありません。

 

習慣化とは、

日々の定常的なコミュニケーション・モデルを設計することによって、初めて可能となります。

 

そこで、

患者サービス研究所では、

日々、定常的に、

職員同士が互いに承認し、尊重し合う

コミュニケーション・モデルを提唱しています。

 

それが、

「HIT-Bit」

です。

 

HIT-Bitを行なうことで、

職員同士が承認・尊重しあうようになり、

言いたいことが言える風通しの良い人間関係となり、

周囲からのプラスの意味づけをしてもらえることで、

やりがいを感じる職場を、

創り出すことが可能となるのです。

 

■HIT-Bitについては、

現在、1Dayセミナーを実施しています。

 

本当に効果が永続する組織づくりを実現したい方は、

ぜひご参加ください。

 

◆  3月11日(月)13:30〜16:30【大阪】

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