■患者サービス研究所では組織開発プログラムを提案させていただいていることから、
管理職の方々を対象とした研修を務めさせていただくことが多いのですが、
トップの方々やご担当者に
「これまで、どのような管理者研修をしてきたか?」
について聞いてみると、
いわゆる管理者研修や
リーダーシップ研修において、
「最初に、明確にしておくべきことが確認されていない」
ということがほとんどで、
とてももったいない、と感じています。
「どんな組織をつくりたいのか?」
そして、
「どんな管理者になってもらいたいのか?」
といったゴール像が、明確になっていない、ということです。
そもそも、
どんな取組でも、
ゴールが明確でなければ、
そのための取組が、良いのか悪いのかが、わかりません。
良い悪いは、
ゴールに向かっているかどうかで決まるからです。
しかし、現実には、多くの組織が、ただ
「管理職を育成したい」
という漠然とした動機から、研修を探していることが多いように見受けられます。
テーラーメイドの研修が、
各病院の目指すべき方向性に合っているとは限らないのに、です。
■さて、管理職研修を行なうとき、
その前提として、
そもそも、どんな組織を創りたいと考えているでしょうか?
そこから、
「どんなチームを創れる管理職を育てなければならない」
という研修の目的が明確になるはずです。
どんなチームを目指すのか?を考える時、
たとえば、
チームのレベルは、以下のように分けることができるでしょう。
(1)指示したことが充分になされないチーム
たとえば、
任せたことについての報告・連絡・相談がない
任せたことが期日までに完遂されない
提出物が揃わない
…といったところでしょうか。
(2)指示したことが遂行されるチーム
たとえば、
任せたことが行なわれる
期限が守られる
提出物がきちんと提出される
…といったチームです。
ただし、指示した以上の配慮があるとは限りません。
決められたことはするけれど、
なぜ、そこまでしかしないのか?というもどかしいパターンです。
(3)指示したこと以外について、問題提起してくれるチーム
業務に関連したことであれば、
疑問を感じたり、気づくことがあるものでしょう。
それをきちんと、上げてくれることは、とても心強いものです。
というのも、管理職が見えていない部分についても、
部下職員が見てくれている、ということだからです。
(4)指示したこと以外について、改善提案してくれるチーム
問題提起するにとどまらず、
「ついては、このように変えましょう」
と、改善案を上げてくれるならば、さらに頼もしいのではないでしょうか。
管理職が思いもつかないような打開策を、
直接担当する者だからこそ思いつくということもあり、
それが引き出されてこそ、
管理職は、部下職員を充分に活かしている、ということができるのではないでしょうか。
■さて、みなさんの現場では、
(1)指示したことが充分になされないチーム
(2)指示したことが遂行されるチーム
(3)指示したこと以外について、問題提起してくれるチーム
(4)指示したこと以外について、改善提案してくれるチーム
…のうちの、いずれのチームを創りたいのでしょうか?
そして、そのゴールに向かって、
「このチームを創ることができる研修」
だけを選んでいるでしょうか?
また、受講する管理職本人に、
「こういうチームを創ることができる管理職になってもらいたいのだ」
と明言しているでしょうか?
さらには、明言するだけでなく、研修を受けさせたからには、
そんなチームを実現できてるかどうかを、
検証しているでしょうか?
①ゴールを明言し、
②成果を検証すること
なくして、人も組織も変わることはありません。
■患者サービス研究所では、
上記のうち、(4)にあたる
「自律進化組織」
を創ることをお勧めしています。
そして、
管理職が指示しなくても、部下職員が問題提起・改善提案を上げてくる
「自律進化組織」
を創る、6ヶ月のプログラムが、
「HIT-Bitプログラム」
です。