トップは理念を発信している。次に重要なのは…

トップは理念を発信している。次に重要なのは…

■組織開発に携わってきて、

最近気づいたことがあります。

 

考えてみれば当り前のことなのですが…。

 

まず、組織を変えるために重要なのは、トップの理念、ゴール像であることは、すでに常識でしょう。

 

そして、

「そこはできている」

ということが多いでしょう。

 

問題は次に重要なことなのですが、

それがトップの想いを実現する実働部隊

すなわち

コアメンバーです。

 

このコアメンバーについて、

役職や立場を参考に決めることが多いかもしれませんが、

それが大きな間違いです。

 

コアメンバーに最も求めなければならない要件は、

「何としてでも、俺が変えてやる!」

という情熱です。

 

医療機関では、

「委員長は医師です。

でもその先生自身は、そのプロジェクトにあまり関心がありません」

ということが多々あるので、

 

コアメンバーが情熱を持っていない場合の

その動きの悪さは、

すでに、どことなくお判りでしょう。

 

■これまでのお取引先で、

確実に成果が挙がっているところは、

やはり、

トップが目指すべき方向性を明示しており

(私どもに依頼をくださる時点で、

すでにトップの方が明確に意思表示されていることが

多いので、それは大前提なのですが)、

 

それだけでなく、

「何としてでも、俺が変えてやる」

というコアメンバーがいました。

 

その情熱があるかどうかは、明らかに異なります。

 

顕著な違いとは何か?

 

意識の高い方々がコアメンバーである場合には、

コアメンバーの方から、

「来月の研修では、このようにしてはどうか?」

と提案が上がってくることがあります。

 

また、現場の管理職の方々からの要望や質問が

上がってきます。

 

現場から要望や質問がなければ無いなりに、

現場を気にして、

現場に足を運んでいるからです。

 

「来月の研修の前後に、こんなことはできないか?」

という研修の概念を超えた提案を上げてきてくださることもあります。

 

また、コンサルタントに対して

「ああしてほしい、こうしてほしい」

という要望を出すだけではなく、

「ああでもない、こうでもない、と現場で相談したのですが……」

という取組のプロセスが、リアリティを伴って伝わってくるのです。

 

■反対に、

実際にプログラムに入っても、

実はコアメンバーに温度差があった、という場合には、

現場に変化をもたらすことは、なかなかできません。

 

多忙な現場を巻き込もうというのですから、

当然と言えば当然ですね。

 

中には、コアメンバーの中の主担当者自身が

プログラムに対して消極的な

「伏兵だった!」

ということもあります。

 

こうなると、プログラム全体が弱体化します。

 

また、当事者意識がない人がコアメンバーになっていると、

傍観者なので、無責任な口出しをすることがあります。

 

「ああしたら? こうすれば?」

と言う割には、一向に自分は動かないばかりか、

その提案も的を射ていない、と言う状況です。

 

現場の実情が見えていないので、

発言が的を射ないのは、当然ですね。

 

そんな人がコアメンバーとして会議で発言することは、

一利もありません。

 

また、コアメンバーに情熱が感じられないと、

現場の職員の方々も、

「上は本気なのか?」

と懐疑的になりますから、現場が

「多少負荷がかかってでもやっていこうよ!」

ということには、当然、なりません。

 

まさに、

時間と労力と費用の無駄であり、

そればかりか、現場職員に上層部不信を抱かせることになりかねません。

 

■さまざまな現場に関わらせていただく中で、

時々、コアメンバーではないけれど、

現場管理職の中に、

「俺が俺の部署を変えてやる」

という情熱のある方がいる場合があります。

 

そのような部署では、当然ですが、

さまざまな変化が現れ、

上層部が驚くような事例が飛び出します。

 

それはそれで素晴らしいことなのですが、

組織の上層部が、

「やってくれる人がやってくれてて良かった」

と考えていては、組織づくりとは言えません。

 

職員のパーソナリティに依存する

「属人経営」

は、その人がいなくなった時に、どうすることもできないからです。

 

もし、組織を変えてゆこうと思うならば、

「何としてでも変えてやる!」

という熱い職員で、コアメンバーを構成することが重要です。

 

そして、それは職位や立場で決めてはならない、ということです。

 

■これからは、トップによる

「鶴の一声」

で組織を維持することはできなくなってきました。

 

つまり、

職員一人ひとりが、みずから気づき考え行動することができる組織をめざす時代です。

 

となれば、鶴の一声の意を汲んで、

組織の隅々にまでその情熱を行き渡らせる管理職が変わらなければなりません。

 

そんな管理職をつくるためには、

「何としてでも俺が変えてやる」

という情熱を持った

「コアメンバーづくり」

を、周到に行なうことが、これからの常識となることでしょう。

 

みなさんの現場でも、

いまも、さまざまなお取組をされていることと思いますが、

それぞれの取組において、

「俺たちが特命チームだ。

必ず変えてやる!」

というコアメンバーがいますでしょうか?

 

それとも、

「昨年を参考にやってますー」

というさっぱりタイプの人たちがやっているでしょうか?

 

■ところで、

「何としてでも、俺たちが変えてやるぜ!」

というコアメンバーを編成するためにはどうすれば良いか?

が気になることと思いますが、

それについては、またの機会にお伝えいたします。

 

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