「因果関係の多層連鎖」 を知ろう

「因果関係の多層連鎖」 を知ろう

人間が高等動物とされるのは、

因果関係の多層連鎖を理解できるところにその理由があると考えて良いでしょう。

 

・    夜早く寝る

→翌朝、早起きして用事を済ませる

→デパートに行く

→お中元を贈る

→相手から律儀な人と思われる

→来年度のプロジェクトに加えてもらえる可能性が高まる

 

…このように、人間は、

来年度の仕事のために、今夜早く寝るということができます。

 

反対に、

・    いま怒りを爆発させて暴れる

→社会的地位を失う

 

…というように、絶対に損をすると判りきったことをしてしまえば、

因果関係の連鎖が見えなくなってしまったことを、

周囲からは「愚か」と言われ、

下等な振る舞いとされることでしょう。

 

■ところで、患者サービス研究所では、

組織開発の支援をするとき、

やはり組織の要となる管理職の方々を対象としたプログラムを展開することになります。

 

その目的は、改めて言うまでもなく、管理職のミッションである

「部下を活性化して、

自律進化組織をつくり、

組織の生産性を上げる」

ことです。

 

部下を活性化するとは、

「部下が、患者さん・病院・自分自身にとってより良くなるように、ああでもない、こうでもないと常に考え話し合っている状態にする」

ということです。

 

自律進化組織をつくるとは、

「指示・命令をしなくても、部下職員がみずから気づき、考え、話し合い、行動して、改善し続ける組織体質を実現する」

ということです。

 

みなさんも、多くお管理職の方々も、

「そうなったら、どんなに楽か!」

と、感じることでしょう。

 

世の中の管理職の方々のほぼすべては、

そんな組織をつくれないか、と日々、数十年腐心してきたと言っても良いのではないでしょうか。

 

■そして、患者サービス研究所のプログラムでは、

「では、組織を活性化してゆきましょう。

そのための方法は、このよ
うなものです」

と手段を紹介することになります。

 

その

「HIT-Bit」

という手段は、

知識も技術も資格も経験も費用もシステムも要らない、

今日からでも実践できるシンプルな方法です。

 

誰でもできる方法でなければ、やれる時しかやれない

「属人経営」

となってしまい、

また、シンプルでなければ、続けることができず、

組織体質づくりにはならないからです。

 

■ところが、手段の話になった頃に、

面白いことに、

管理職の方々の間から、

「活性化しなきゃいけないんですか〜?」

という声が、ちらほら聞こえてくることがあるのです。

 

部下職員が活性化し、自律進化組織を実現できれば、

なにより

「自分が楽になる」

ということを忘れて、

「活性化という仕事がひとつ増えた」

と感じてしまうのです。

 

因果関係の多層連鎖を理解し、

原因の中の原因をたどって、

もっとも本質的なスイッチを入れることができることが

「高等」

と言えるとすれば、

管理職の方々もぜひ、そうなってもらいたいものです。

 

では、どうすれば良いか?

 

■それは、

「来年の仕事のために、今夜は早めに寝る」

ということを誰もが自然にできるのと同じように、

まずは、

その構造を俯瞰することでしょう。

 

「因果関係の多層連鎖を理解すれば自分が良い選択をできる」

ということを知ることです。

 

その構造を知るだけでも、

「良い選択をしないのは、愚かだ」

と感じることができるからです。