■退職した人が、
「近くまで来たので」
と病院・施設に立ち寄って、顔を見せてくれる、
ということが、
「よくある」
でしょうか?
それとも、
「ほぼない」
でしょうか?
■たしかに、人手不足の中、同僚に退職されてしまうと、
「戦線離脱した!」
と恨めしく感じたり、
羨ましく思ったりすることもあるでしょう。
あるいは、整っていた体制が乱れるので、
悲しい気持ちになることもあります。
そのためか、
「うちは、辞める人に厳しい」
「辞めるとなったら厳しくあたる」
という例も時々聞きます。
しかし、
もし、職員が恨んで止めれば
その恨みを、
必ず家族や友人・知人にぶちまけることになるでしょう。
こんなに強烈なマイナスの口コミはありません。
どんなにホームページに理念を載せたり、
職員の笑顔の写真を載せてみても、
その病院に勤めたことのある人の口から出る非難の声ほど、
「行かない方が良い」
と思わせる説得力のある情報はありません。
■そもそも、
職員が、
「やむを得ないけど辞めざるを得ない」
と思って辞めるような職場なら、
そう言いながら辞めるので、残る職員からも
「ぜひまた戻ってきてね」
と言える、良い関係性になっていることでしょう。
そして、
良い関係性だから
「できれば、また戻りたいです」
となり、
本当に、多くの職員が戻ってくることでしょう。
反対に、
職員が、
「こんなところ辞めたい」
と思って辞めるような職場であれば、
残る職員も恨んだり羨んだりして、
「辞めるなんてひどい人」
というような、悪い関係性になっていることでしょう。
そして、
悪い関係性ならば、
「もう二度とお会いすることもないでしょう」
と言って去ってゆき、
マイナスの口コミを広めることになるでしょう。
■したがって、
職員はそれぞれ、さまざまな理由で離職しますが、そのうちの
多くの方々が、
「状況さえ合えばまた戻ってくる職場かどうか?」
が、
職員同士の関係性の良い職場か、悪い職場かが現れる
バロメーターとなるのです。
もちろん、
職場や仕事を履き違えた、どうしようもない人も
中には居るので、
すべての職員と良い関係で退職に至ることは不可能です。
また、
公務員に準じるなどの厚待遇な職場では、
「いろいろあっても大抵みんな戻ってくる」
という傾向があっても、
内実、
職員同士の関係性が良いとは言えず、
むしろ危機感がない現場特有の、
人間関係が悪いという傾向がよく見受けられます。
あるいは人事評価がろくになされないので、
頑張らない人々にとって
とても居心地が良いから
結果的に辞めない、という現場もよくあります。
しかし、
おおむね、
「退職者が戻ってくる」
「退職者が遊びに来てくれる」
職場かどうか、は、
紛れもなく、職員間の関係性が良いかどうかを
示していると言えるでしょう。
■「退職が裏切り」
だったのは過去の話です。
これからは、
離職者が戻ってくる組織を目指されることをお勧めします。
なぜなら、
もし良い関係性であれば、さまざまなメリットがあるからです。
▶︎まず、
戻って来たいという職員が何人もいれば、
人材紹介会社や人材派遣会社に高い費用を支払う必要が
なくなります。
▶︎また、
退職した職員自身は戻れなくても
病院が人材に困って居ると知って、
友人を紹介してくれるかも知れません。
自分がいた病院を誇りに思っていれば、
多くの人に紹介してくれるはずです。
▶︎立場によっては、
いま所属しているコミュニティでも、
病院を紹介してくれるかも知れません。
▶︎さらには、
親しいメディアに引き合わせてくれて、
媒体に取り上げてもらえることもあるでしょう。
▶︎また、
病院が困った時に、
いまの人脈を活かして、
バックアップしてくれることもあるでしょう。
▶︎今の立場によっては、
病院同士の提携関係などを取り持ってくれる
病院にとっての良きパートナーになってくれるかも知れません。
▶︎また、誰よりも
この病院の良いところも課題も知っていますから、
自分の病院に来て外部の目線で、
いまいる職員たちに話をしてくれることもできます。
インターネットで外部講師を探して話をさせるよりも、
はるかに、
現場の実情にあった、そして職場への愛情の裏づけのある、
有意義な話をしてくれる可能性があります。
このように、
退職していった人たちが、ことごとく、
病院の外から病院を応援してくれる社外パートナーに
なってくれたら、
こんなに心強いことはないでしょう。
■これからの時代は、
辞めることはタブーではありません。
むしろ、社外パートナーが増え、
社会の中に多くの仲間が広がってゆくことです。
そうなれるように、
これからは、
離職者が戻ってくる組織にしようではありませんか。
そのためには、
いま働いている職員の方々が、
「この職場で良かった。できることなら、ぜひまた戻りたい」
と感じる職場にしなければなりません。
■では、
そうなるための一番の鍵は何でしょうか?
それは、
有給休暇が取れるとか、
残業が少ないとか、
評価報酬制度があるとか、
研修の年間計画が決まっている、といった
制度ではないことは、
みなさんもご存知でしょう。
一番の鍵とは、
「つねに職員同士がお互いに理解し応援し合っている」
人間関係にほかなりません。
その証拠に、
みなさんご自身も、
もし有休取得促進、残業削減、人事評価、研修といった制度が
きっちり整っていたとしても、
日々一緒に働いている上司や同僚が、
みなさんの価値観を理解もせず応援もしてくれない職場だったら、
とても勤め続ける気にはなれないはずです。
ワークライフバランスや働き方改革の名の下では、
制度設計ばかりが取り上げられていますが、
労働者の最も大きなモチベーションは、
そんなことではない、
ということです。
■では、どうすれば、
「つねに職員同士がお互いに理解し応援し合っている」
そんな、
「辞めても、できれば戻りたい職場」
を創ることができるでしょうか?
それは、極めてシンプルです。
職員同士がつねに理解し応援し合えば良いのです。
とは言うものの、
自然にそうなることはありませんから、
コミュニケーション・モデルが必要です。
そのためのコミュニケーション・モデルが、
「HIT-Bit」
です。
「HIT-Bit」
については、1Dayセミナーを行なっています。
本当に効果が永続する組織づくりを実現したい方は、
ぜひご参加ください。
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◆ 2019年12月23日(月)13:30〜16:30【東京】
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