■しばしば、
「研修は、研修会社が儲かるように設計されている」
と感じさせられることがあります。
実際、
「学んだことが現場で活かされる方法が講じられていない」
ことが多々あるからです。
研修会社の研修は、
プロによってつくられたものであり、
本当に効果が上がる、
素晴らしいコンテンツだと思ってはいないでしょうか?
■たとえば、
「チームワークを強化できる研修」
は、こんな風に作られます、
・ほどほどに不便なルール。
・誰も経験したことがなさそうな作業
・勝ち負けがわかりやすいこと
■たとえば、
「タワーづくり競争」
3〜8人くらいのグループ分けをして、
ストロー7本で、最も高いタワーを作ることを競うゲームです。
ストロー7本のほか、ホチキス、セロテープ、クリップ、
輪ゴム。カッター、糊など、
利用できるものも配られれば、
実は使いようがないジョーカーも配られます。
■たとえば、
「ヒコーキ飛ばし競争」
やはり3〜8人くらいのグループ分けをして、
最も遠くまで飛ぶ紙ヒコーキを作ることを競うゲームです。
A3用紙のほか、
やはり、ホチキスやクリップなど、
どこのオフィスにでもあるようなものを配るようにすれば、
費用がかかりません。
■このように準備して、
あとは10分でも、30分でも放っておけば、
受講者の方々は、童心に帰って、
ワイワイガヤガヤと、
いつまでも楽しんで作業していてくれます。
■研修なので、
先にチーム名を決めさせたり、
タイムキーパーを決めさせたり、
講師への相談をできる人を一人に限定したり。
また、たとえば、
喋ってはならず、すべて身振り手振りだけで
意思疎通しなければならない、といった
制約を設けておくと、
必要に迫られたなりの工夫や努力が生まれます。
最後に、成績発表をして、
優秀グループには、表彰をします。
そして、各グループから、
「うまくいった秘訣」
「反省点」
を発表してもらい、
それをまとめて、
「日頃のチームワークも、
同じように工夫すると、うまくいきますよ」
と総評します。
研修は、こんな風に作られています。
■しかし、本当に大事なのは、
ここで体験したことを
いかに現場で活かされるようにするか、
ということです。
学んだことを現場で活用する方法が設計されていなければ、
その研修は、
「楽しかった」
「面白かった」
だけの、やりっ放しとなり、
費用と時間と労力が無駄になってしまうのです。