選ばれる病院になりたいか? そうでもないのか?

選ばれる病院になりたいか? そうでもないのか?

■最近は、どこの病院でも、

「選ばれる病院になりたい」

との声を聞きます。

 

そこで、患者サービス研究所は、

全員参加の総力経営によって、

職員一人ひとりが当事者となって個性を発揮できるよう、

「自律進化組織づくり」

を提案しています。

 

すると、

「どこかでやった実績はあるの?」

「エビデンスはあるの?」

「ベンチマークとれるの?」

と、よく訊かれます。

 

もちろん、

さまざまな医療現場で導入され、

経営者・管理職が予期しなかった問題提起や改善提案が

生まれている事例を

(みなさんにも、いつもご紹介している通り)

お伝えしています。

 

ところが、

他の病院の実績を説明しても、

「規模が違うからね」

「急性期と慢性期は違うからね」

「都市部と地方は違うからね」

さらには

「県民性が違うからね」

と言われることも少なくありません。

 

自律進化組織づくりに限らず、

新しい取組に対しては、

医療機関がこのような抵抗感を示されることが、

多々あります。

 

医療機関の方々が、

選ばれる病院になるにあたって、

貴重な経費や職員の方々の労力をかけて

新たなことに取り組む以上、

前例を気にすることは当然です。

 

■しかし、

改めて言うまでもありませんが、

「ここだから来るんです」

と選ばれるためには、

「ここだから来る」

理由がなければなりません。

 

つまり

「ここ」

だけの個性が必要となるのです。

 

「他がやっていないことをやる」

「いかに他社を出し抜くか」

が、営利企業の世界では常識ですが、

行政によって強度に管理される医療業界では、

なかなか横並びの発想から切り替えにくい傾向が見られます。

 

しかし、

「他がやったらそれを見てからね」

などと悠長なことを

いよいよ言っていられない時代になってきました。

 

「2019年に倒産した病院は8件」

と聞いても、大多数の病院は大丈夫だったという印象かも知れません。

 

「病院経営の5割は赤字」

と聞いても、以前ほどの驚きはないでしょう。

 

「その原因の主なものの中に離職と採用難がある」

と聞いても、

「人を惹きつける職場を創らなければ」

と危機感を抱いて取り組んでいる病院は

稀です。

 

わたし自身が東京都による支援の一環として関わる病院の中にも、

組織づくりを真剣に考えている病院はまだ少なく、

せっかく頑張ってくださっている職員の方々が

多くの不満を抱えたり身体的に疲弊しているケースが多々見受けられます。

 

こうして見れば明らかな通り、

営利企業の世界でも良く言われるように、

いまや医療業界も、

「変わらないことが後退を意味する」

時代となったのです。

 

■なので、

周囲と同じことに安心している場合ではありません。

 

どこかに答えがある時代は

過去のものとなりました。

 

護送船団方式の中で安心していると、

船団みんなで沈んでゆくところかも知れないのです。

 

ベンチマークをとったところで、

「みんなの平均点が5点か」

と安心したけれど、

「世の中100点満点のうちの5点だった」

という状況かも知れません。

 

■それでも周囲や前例が気になるのは、

永らく業界ごと守られてきた順境の中で

わたしたちに染み付いた

「相対評価の体質」

に他なりません。

 

職員に対しても、

相対評価を基本にしていれば

 職員も輝きません。

 

「人は、世界に一つだけの花」

「ありのままの姿見せるのよ」

と個性を出させた方が、

職員はのびのびと頑張ることができ、

それが、

患者さんにとっても、

「ここだから来るんです」

という病院の他にない魅力となるのです。

 

つまるところ、

病院の個性は、職員の個性の集合なのですから。

 

■これからは、病院も、

「他にないからやる」

が必要です。

(すでに、そうされている病院も徐々に現れつつありますが…)

 

では、どうすれば良いか?

 

もっともシンプルなのは、

職員の個性を引き出すことです。

 

そして、

職員がよかれと思ってやったことは、

大いに承認しましょう。

 

良い結果に至らなくても、

発言・行動してくれたことに感謝しましょう。

 

「やってみてうまくいかない方が、

やらずに何も無いより、

はるかに価値がある」

と意思表示して、

職員の背中を押してあげましょう。

 

そうして

個性を引き出すことです。

 

新しい勉強会、

自発的な学会発表、

他施設との新たな連携、

これまでにない患者サービス、

連携先・業者へのホスピタリティ、

他の病院との研究交流、

地域コミュニティの旗振り、

……などなど。

 

現場からの新しい意見や取組を促し、

すべての職員が個性を出し、

活き活きとした組織を実現されることです。

 

「こういうことをやってみたい!」

と、自分の価値観を解放
できて

不快になる人間はいません。

 

そんな個性が感じられる職員に迎えられる方が、

患者さんにとってはあたたかい病院と感じられます。

 

自分の想いや信念のもとで

話し合い行動できる現場は、

職員にとっても離れ難く、

新たに人を惹きつける職場でもあります。

 

ぜひ、全員参加の総力経営によって、

「選ばれる病院」

を実現されますよう願っています。

 

職員の個性を引き出すのでなければ、

経営者・上層部が、

みずから個性づくりの全責任を負い、

さらには、

打ち出した「個性を職員に浸透させる」ことに取り組まなければなりません。

 

理念やクレドをつくっても、

「浸透させることが困難」

なことは、すでにみなさんもご存知のことでしょう。

 

そうなるよりは、

職員一人ひとりの個性を引き出す「全員参加の総力経営」の方が、

はるかに健全で展開の広がる組織となるのではないでしょうか。

 

■なお、

職員の方々にも

トップ・ダウンの文化が染み付いているので、

みなさんが促してすぐに意見が飛び出すようになることはありません。

 

「上司や先輩がどう思うか?」

が不安になって、

「話せと言われても話せない」

ということが大抵の場合、起こるものです。

 

では、どうすれば

「職員がなんでも話し合える関係性」

を創ることができるか?

 

そのためのシンプルな方法が

「HIT-Bit」

です。

 

「HIT-Bit」

については、1Dayセミナーを行なっています。

 

本当に効果が永続する組織づくりを実現したい方は、

ぜひご参加ください。

◆ 2020年2月1日(土)13:30〜16:30【東京】

◆ 2020年3月1日(日)13:30〜16:30【東京】

◆ 2020年3月29日(日)13:30〜16:30【東京】

お申込みはこちらから

◆参加費:1人当り4,000円

 

■自律進化組織が6ヶ月で生まれる方程式「HIT-Bitプログラム」

については、

ブックレットで概略をお読みいただくことも可能です。

 

A5判、76ページ

1部800円となります。

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