■昭和の時代は、
「有給休暇も取らず、定時から定時まで働けること」
が大事でした。
「それができないなら、どんな人も要らない」
と言える余裕のある時代だったとも言えます。
組織は、たとえ、社員にやる気がなくても、
数字だけを見て評価すればよかったのです。
社員は、家庭や健康を犠牲にしてでも、
「24時間戦エマスカ」と自問し、企業戦士となったのでした。
組織側も、言い換えれば、
「ハーフソウルでも良い。フルタイムで働けば」
という価値観を持っていたのでした。
そのため、
子供の幼稚園の送り迎えにもみんなには罪悪感があり、
病気になれば退職しなければならなかった、窮屈な時代でした。
■しかし、いまはどうでしょうか?
前者の反対で、
「ハーフタイムでも良い。フルソウルで参加してくれるなら」
という価値観が注目されてきています。
どんなに定時から定時まで行儀良くデスクにいても、
やる気がないなら、そんな雇用関係はお互いにとって良くない、という考え方です。
逆に、
やる気のある人には、できる範囲で参加してもらいたい。
幼稚園の送り迎えがあるなら、ぜひ優先してほしい。
遠足や授業参観もぜひ行ってあげてほしい。
病気になったら遠慮なく言ってもらい、できる範囲で働いてくれれば良い。
■そんな「ハーフタイム&フルソウル」という精鋭の集まりならば、
実に健全な職場となり、
生産性も大いに上がることでしょう。
一方、我が国では、まだまだ
「フルタイム&ハーフソウルを無くそう」という鑑識眼が
まだ身についていない組織が多いことは、明らかでしょう。
実際、みなさんの現場でも、
- お局様や窓際族をどうにもできず養っている。
- 職員同士の人間関係問題でやる気を損なっている社員を救えない。
- 受け身・指示待ち、仕事も最低限という社員を変えられない。
・・・という事態が存在しているのではないでしょうか?
■そこで、これからの経営者・管理職は、
自分の組織で
「フルタイムだがハーフソウルの社員がどれ位いるのか?」
「その逸失利益はいくらか?」
を確認してみた方が良いでしょう。
そして、早く
「ハーフソウル&フルタイム」の状態を一掃し、
「フルソウル&ハーフタイム」を大切にする組織にしてゆくことをお勧めします。
(もちろん、フルソウル&フルタイムばかりになれば理想的ですが)