■昨日は、福島県立医科大学附属病院様での
接遇研修でした。
終業後の研修でしたが、
参加された方のうち、途中退出された方が一人もなく、
熱心に学ばれる職員の方々の姿勢に頭が下がりました。
■いつものように、
テーマは
「職員も楽しい!患者さんも嬉しい!心に響く瞬間の創り方」
でした。
今回も、
病院の日常や患者さんとの場面を振り返るVTRを上映し、
参加者の方々が涙する一幕もありました。
接遇とは、
患者さんとの心通じる瞬間を創ることでもあり、
医療現場には
共有されていないだけで、たくさんのドラマチックな場面があることを
改めて感じていただけたことと思います。
■また、お伝えした接遇の本質に関しては、
選ばれる病院になるためには、
「この病院は別格だ」
「あなたでよかった」
と患者さんが感じる心に響く瞬間が不可欠であることを共有しました。
まあまあ丁寧
そこそこ親切
よく教育されている
といった接遇なら、
どの医療機関でも心がけ、実践しているからです。
そして、
心に響く瞬間が生まれるよう、
「ルールを超えた対応をしましょう」
「それはできる時にすればよいのです」
という結論へと進んでゆきます。
というのも、
ルール通り・マニュアル通りの接遇なら心に響くことはないからです。
また、
「それはできる時にすればよいのです」
というのは、
患者さんは心に寄り添ってもらえていないと感じるからです。
■すると、多くの受講された方々の中から
鋭いご質問がありました。
それは、
「できる時にすれば良いとのことですが、
患者さんへの対応が不公平になるのではないでしょうか?」
という疑問でした。
非常に重要な質問をしていただきました。
■実は、
「職員一人ひとりがみずから気づき考え、ルールを超えた対応を実践する」
ようにすると、必ず主に3つの疑問が挙がるのです。
- なにをどこまでやってよいのか?
- クレームになったらどうするのか?
- 不公平だと言われないようにするにはどうすればよいのか?
です。
臨機応変で個別具体的な対応をしようとすれば、
職員一人ひとりが、みずから気づき考え行動することが必要となるため、
かならず、上記の3つの課題に直面することでしょう。
この3つの疑問がクリアされなければ、
職員は、のびのびと自分の信じる通りに
臨機応変な対応を実践してゆくことはできません。
そして、
それは、医療現場に限ったことではなく、
テーマパークでも、
ホテルでも、
レストランでも、変わりません。
しかし、この3つの課題に答えを見出して、
積極的に
職員一人ひとりが、みずから気づき考え行動する組織となり、
お客さんに心に響く瞬間を生み出して
「伝説」
となっているのが、
テーマパークでは、ディズニー・ワールドであり、
ホテルでは、リッツ・カールトンであり、
レストランでは、カシータだということなのです。
■昨日の接遇研修も、
この3つの課題に対する答えをお伝えして終了しました。
ぜひ医療機関からも、
この3つの課題のクリアして、
現場で日々、心に響く瞬間が生まれる
「伝説の病院」
が、さらに生まれることを願っています。