「エンゲージメント=社員から愛される」の固定観念を捨てよ

「エンゲージメント=社員から愛される」の固定観念を捨てよ

■「エンゲージメントをどう高めるか?」
に悩む経営者・管理職は少なくありませんが、
いまだに、
「どうすれば、社員から支持され愛される企業になれるか?」
というアングルで考えている人が多いように見受けられます。

しかし、
「愛されたい愛されたい」
という人が愛されることはないのは
周知の事実でしょう。

それら多くの方々が読んでいると思われる
『7つの習慣』
にも、
「まず自分が与えることから」
と教えられているはずなのですが。

したがって、
「愛されたい」
と思うなら、まず愛することから。

■つまり、
「エンゲージメントをどう高めるか?」
を考えるならば、
まず、
「どうすれば、社員から支持され愛される企業になれるか?」
ではなく、
「どうすれば、社員に愛情を注ぐことができるだろうか?」
というアングルで考えることが必要だということです。

「どうすれば、社員から支持され愛される企業になれるか?」
を考えてしまうあまり、
古くは従業員満足度調査や、
いま流行りのオンラインでできる従業員サーベイ等をして、
「要望に応えて休みや金を与えているはずだ」
「すでに愛情を注いでいるはずだ」
と思っている組織が多いように感じられますが、

社員側が
「充分愛されている」
と感じている組織は極めて稀でしょう。

というのも、
たとえば、自分の子どもの職場が、
そんな環境でありさえすれば子どもは幸せでしょうか?

「子どもの勤務先が、子どもに愛情を注いでくれている」
と思えるでしょうか?

「制度設計をしてくれている」
と感じることはあっても、
「愛情を注いでくれている」
と感じることはないでしょう。

反対に、
いろいろ大変なことはあっても、
自分の子どもが、
いつも仕事や職場や同僚のことを楽しそうに話し、
月曜日には目を輝かせて出勤する様子を目にすることができれば、

初めて、みなさんも、
「子どもは愛情を注いでもらっている」
と感じるのではないでしょうか。

■このような、
個人間なら当り前のことが、
マネジメントの現場では経営者・管理職の目に入っておらず、

多くのコンサルタントが、
「エンゲージメント=社員から支持され愛されること」
と吹聴して、そのようにしてしまっている罪は重いと感じています。