■組織が成長するには、職員の何が必要か?
というと、
「想いと、知識と、技術」
となるでしょう。
そして、その中で最も重要なのは、
「もっとやってやろう」
という想いであることは、明らかでしょう。
なぜなら、どんなに知識や技術を持っていても、それを、
「ぜひ現場で活かしてやろうじゃないか」
という想いがなければ、
知識も技術も、まったく価値がないからです。
「経験豊富」
と鳴り物入りで入職して来たベテランが、
現場で動いてくれずに困った、
という体験をしたことがある人もいるのではないでしょうか。
知識や技術があっても想いがなければ意味がない、
というのは、そういうことです。
逆に、
「もっとやってやろう」
という想いがある人は、
みずから課題を発見し、
そのために必要な知識や技術をみずから学び、
みずから周囲を巻き込んで、
前進してゆくことになります。
それがまさに
「自律進化」
です。
全職員がそんな想いを抱いて日々に臨んでくれる
自律進化組織となれば、
どんなに頼もしいでしょうか。
■このように考えてみれば、
管理職の仕事は、
部下の業務を見て、知識や技術を身につけさせるため
指導することではありません。
部下の心を見て、想いを抱いて
日々に臨めるようにすることだと言えるでしょう。
それさえできれば、
部下はみずから必要に応じて成長し、
みずから最大限の力を発揮してくれるので、
組織としての生産性も最大化されることになります。
■では、部下の
「もっとやってやろう」
という想いを引き出すには、どうすれば良いのでしょうか?
人間の動機は、大きく分けて3つになるでしょう。
まず1つは、「利益欲」です。
お金がもらえるから頑張る、という動機です。
もう1つは、「名誉欲」です。
周囲から認めてもらえるから頑張る、という動機です。
そして、残りの1つは、「新鮮さ」です。
人間にとっては、変化しないことが苦痛であるため、
変化することでその苦痛を免れようと
行動する動機になることも多々あるからです。
■このようにしてみれば、
管理職が部下職員に何を促せば良いかが、
ハッキリと見えてくるのではないでしょうか?
それは、ズバリ、
「進化すること」
です。
言い換えれば、
「より良くなること」
です。
より良くとは、
「患者さん・ご家族・地域のためにより良くする」
「組織(病院や施設)のためにより良くする」
「自分自身が成長する」
といった、
より建設的・生産的に変化することにほかなりません。
これが実現すれば、
組織としての生産性が上がるので、
報酬に反映することで、
職場が「利益欲」に応えてくれます。
また、
患者さんやご家族、地域、さらには同僚から
感謝されたり、敬意や賞賛を得られるので、
職場が「名誉欲」に応えてくれます。
さらには、
これまで無かった新しい場面が生まれるので、
日々「新鮮さ」がもたらされます。
こうして、
「さらに、より良く」
という想いが高まり、
勇気と元気が得られ、
いっそうの自律進化を遂げることが可能となるはずです。
■「働く」とは、
毎日、それを実現することではないでしょうか。
出勤する時に、
「今日はどんなことができるだろうか?」
と楽しみにして来ているでしょうか?
医療現場でよく聞くのは、
「今日も何も起こりませんように」
と祈るような気持ちで出勤しています、という声ですが…。
■こうしてみると、
管理職の仕事は、
「進化を楽しむ現場を創ること」
に尽きるのではないでしょうか。
楽しくなければ、
「もっとやってやろう」
という想いは生まれません。
自律進化しようという動機が生まれないということです。
「楽しく」
がなければ、部署を活性化することも、
部下職員に元気や勇気、やりがいや誇りを持たせることもできません。
では、
管理職は、どうすれば、
部署を「楽しく」できるのでしょうか?
それは、シンプルに、
「部下の価値観を理解し、応援すること」
と言えるのではないでしょうか。
自分の価値観を、
つねに周囲が聞いてくれて、応援してくれるならば、
職場は、自分の可能性が広がる毎日となるからであり、
こんなに元気や勇気を与えられる環境はありません。
まさに
「今日はどんなことができるだろうか?」
と楽しみに出勤することが当り前となるはずです。
なお、
「楽しい必要はない」
「仕事は厳しいものだ」
というのは、
「とにかく決められたことをやればよい」
という昭和の製造立国時代の感覚です。
個々の価値観を抑圧して働かせても
組織が成立する時代の遺物にほかなりません。
こんにちでは、
みずから新しい課題を発見し前進してゆくことが必要であり、
そのような「創造性」は、
「楽しく」
なければ、生まれようがないからです。
個々の価値観を解放して、
全員参加で総力が発揮してゆかなければならないのが今です。
■では、どのようにすれば、
部下職員が、つねに価値観を打ち明けるような
職場を創ることができるでしょうか?
もちろん、管理職が
「心がける」
「意識する」
「なるべく声をかけるようにする」
と気をつけるだけでは、
絶対に、習慣化することがないので、
部下職員も、本心を打ち明けやすくなることはありません。
そこで、
そのための、毎日のコミュニケーション・モデルとして
機能しているのが
「HIT-Bit」
です。
「HIT-Bit」
については、1Dayセミナーを行なっています。
本当に効果が永続する組織づくりを実現したい方は、
ぜひご参加ください。
◆ 2019年11月29日(金)13:30〜16:30【東京】
◆ 2019年12月23日(月)13:30〜16:30【東京】
◆ 2020年2月1日(土)13:30〜16:30【東京】
◆参加費:1人当り4,000円
■自律進化組織が6ヶ月で生まれる方程式「HIT-Bitプログラム」
については、
ブックレットで概略をお読みいただくことも可能です。
A5判、76ページ
1部800円となります。