職員の「お金じゃない」というモチベーションを生み出す鍵

職員の「お金じゃない」というモチベーションを生み出す鍵

■職員が互いに感謝や励ましのメッセージを交わすと、
明るく元気な職場になります。

そこで最近は、
社内SNSでサンキューカードを贈り合うシステムが出回るようになりました。

ただし、
お互いにメッセージを贈り合うことが習慣化し持続することは
至難の技です。

そこで、システム会社は、
メッセージを贈りあった頻度に応じて、インセンティブ(症例・煽り)を与えて、
参加のモチベーションを上げようとしています。

では、次のどれが最も良いでしょうか?

1.給与または賞与をアップする
2.金一封を与える
3.商品を与える
4.上記のいずれも与えない

患者サービス研究所の答案をこちらに掲載しております。

■最近、世の中が、
「職員の本当のモチベーションになるのは
お金じゃない」
ということにようやく気づきだしたように感じられます。

以前、フィッシュ哲学が話題になり、
「お互いに感謝や励ましの言葉を掛け合うことが
組織を元気にする」
という考え方が広まりました。

そして、
職員同士がサンキューカードを贈り合う、という取組も、
ひところ広まりました。

しかし、みなさんもご存知の通り、
「始める」
のは、なんとか始めることができるものですが、
どんなに簡単なことでも、
「続ける」
のは至難の技です。

一部の人だけでも
実践している人は実践していたものが、
やがて月日が経てば、
その実践していた人たちもやめてしまい、
ついに見かけなくなってしまう、
ということになりがちです。

結果、
「そんなこともやったことがあったよね」
と過去のことになってしまうことが多々あります。

■そこで、
昨今のコロナ禍によってコミュニケーションが希薄になり、
モチベーションが低下する傾向が見受けられる状況の中で、
サンキューカードを
システム化した企業がいくつか出てきました。

「職員のモチベーションは、お金じゃない」
「だから、職員間のコミュニケーションだ」
ということを前提にした考え方は確かに正しいでしょう。

これが当り前になれば、
月曜日が楽しみになる人生となるはずです。

ぜひ、
このシステムが普及し、
サンキューカードを贈り合う文化が永続してほしいものです。

とすれば、
メッセージを贈り合うことが永続することが、
システムを導入する大きな意義となります。

■しかし、繰り返しになりますが、
「人間は習慣を身につけるのが大の苦手」
という現実があります。

そこで、
メッセージを交わしたことに対して、
「なんらかのインセンティブを与えなければならない」
と、考えるのは当然でしょう。

・・・このように改めて考えてみると、
「職員のモチベーションは、お金じゃない」
ということが原点である以上、
インセンティブも
「金銭」や「利得」であってはならない、
ということは明らかなのではないでしょうか?

「お金ではないやりがいある職場にしたい」
だから
「コミュニケーションを旺盛に交そう」
それを持続するためには、
「お金を与えれば良い」
ということでは、本末転倒だからです。

■したがって、
冒頭のクイズにおける
1.給与または賞与をアップする
2.金一封を与える
3.商品を与える
の選択肢はいずれも本末転倒であることがお分かりでしょう。

これらは、
金銭や利得への関心を強化することこそあっても、
「お金じゃない」
という価値観には1ミリも近づくことはありません。

したがって、
4.上記のいずれも与えない
の選択肢が正解となるとするのが妥当であると考えられます。

■では、
「金銭や利得を与えることなく、
どうすれば持続するのか?」
それは、人間がどんな時に
「やってよかった!」
「もっと頑張ろう!」
「お金じゃない」
と思えるのか?

それは、
「あなたのことをいつでも応援するよ」
という仲間の中で働けていること
ではないでしょうか?

「あなたがやりたいと思うなら応援するよ」
「あなたが大事だと思うことなら、自分の思うようにやってごらん」
と上司や仲間が口々に言ってくれる職場だったら、
出勤することが楽しみになり、
給与が高くなくても、離れがたい職場となるでしょう。

人間の心を最も明るく元気にし、
勇気をもたらすのは、
とりもなおさず、
周囲からの
感謝、敬意、賞賛、おどろき、ねぎらい、よろこびに他なりません。

一言で言えば
「承認」
です。

組織の経営陣、上司、同僚からの
多くの承認が届く、
これこそが、
「お金じゃない」
と感じることができる体験であり、
「もっと頑張ろう」
と思えるモチベーションでしょう。

■では、
どうすれば、
組織的に承認のメッセージを発信することによって
職員がメッセージを贈り合う文化を持続することができるでしょうか?

そのための方法が、
患者サービス研究所が提唱する
「HIT-Bit」
です。

HIT-Bitについては、
1Dayセミナーを開催しています。