■しばしば、
「『知っている』と『できる』は違う。
『できる』と『やっている』は違う」
と言われます。
たしかに、知っているだけでは意味がなく、
出来なければなりません。
また、出来るだけでは意味がなく、
実践していなければなりません。
しかし、それで良いのは、
「決められたことをする場合だけ」
です。
■患者さんの心に寄り添い、
心に響く接遇を実現したいならば、
「知って、出来て、実践する」
という、マニュアル主義的な接遇だけでは不十分です。
患者さんの心に響く接遇を実現するためには、
職員が
「実践したい」
という価値観を持つことが不可欠です。
「もっとできることは無いか」
「なにか役に立てないか」
と、
「もっと気づき、もっと実践したい」
という想いがあれば、
患者さん自身が自分に蓋をしていた本音をも
優しく聴き出し、
その想いに適うことをして差し上げることが可能になります。
そうして初めて、患者さんは、
「あたたかい」
と感じ、心に響く瞬間が生まれます。
■コンサルタントが、
「『知っている』と『できる』は違う。
『できる』と『やっている』は違う。
だから、やってください」
という場合、そのコンサルタントは、
本当に心に響く接遇を知らないということです。
心に響く接遇を知っているコンサルタントならば、
「『知っている』も、『できる』も、『やっている』も、
『実践したい』とは違う」
と明言するはずです。
そして、
教育や指導や管理ではなく
「実践したい」
という価値観を持てるようにする方法も知っているはずです。
心に響く接遇を実現できる組織を創るならば、
そんな施策を選ぶことをお勧めします。