■身体の管理をする場合、
普段からバイタル・チェックをしておけば、
時々不調があっても、
「ま、これは通常の変化の範囲」
とわかるので、いちいち慌てる必要はありません。
また、時々、体力測定で良い数値が出ても、
それが珍しいことなのかどうか、把握することができます。
■身体と心理はパラレルな傾向があり、
心理状態の管理をする場合も、
本当は、
普段から心のバイタル・チェックをしておけば、
時々不調があっても、
「これは通常の変化の範囲」
とわかるので、慌てる必要もなくなります。
また、時々、メンタル的に快適なことがあっても、
それが珍しいことなのかどうか、把握することができ、
情緒をコントロールする参考にすることができるでしょう。
ただし、
「心のバイタル・チェック」
とは、どうすれば良いのか?は、
簡単ではないかもしれません。
■そして、
個人の心理と組織の体質はパラレルな傾向があり、
組織体質の管理をする場合も、
普段から組織体質のバイタル・チェックをしておけば、
時々、ミスやクレーム、ヒヤリハットがあっても、
「これは通常の変化の範囲」
とわかるので、慌てる必要がありません。
むしろ、一定数のヒヤリハットが上がってこないことが、
問題だと、みなさんもご存知の通りです。
また、時々、現場において素晴らしい事例があっても、
それが珍しいことなのか、
あるいは当病院では当り前にできているといえることなのか、
把握することができ、
その組織の素晴らしさの水準を、
維持するのか、さらに向上するのか、をコントロールすることが可能となります。
■組織体質のバイタル・サインで、
最も重要なものは、
「どれだけ現場職員がみずから気づき考え行動できているか?」
という指標でしょう。
いわゆる
「自律進化傾向」
です。
なぜなら、
自律進化の組織体質になっていれば、
現場のあらゆる事々が現場主導で向上し、
もっとも職員の精神衛生がよく、
患者さんにも最も行き届いた対応が可能となり、
その結果、もっとも生産性が高い組織が実現するからです。
組織体質のバイタル・サインで、
次に重要なものは、
「どれだけ、職員同士の風通しが良いか?」
という指標になります。
というのも、
職員同士がなんでも話し合える風通しの良い関係性になければ、
もし、改善につながる違和感を覚えたり、
大胆なことを思いつくことがあっても、
それを口に出すことができないため、
実現もできず、
それは、自律進化が生まれない組織となってしまうからです。
そのため、自律進化の組織体質を築くためには、
論理必然的に、
「職員同士がなんでも話し合える風通しの良い関係性であること」
が、前提条件となるのです。
■では、
「自律進化傾向」
と、
「風通しの良さ」
といった、組織にとって最も重要なバイタル・サインを、
チェックする方法はあるのでしょうか?
もしこれがなければ、
ミスやクレームやヒヤリハットがあっても、
それが通常範囲なのか、
問題範囲なのか、判断できません。
現在の組織体質が、
良い状態で維持するに値する水準なのか、
それとも、
さらに向上して次のステージを目指すことが可能な水準なのか、
わかりません。
となれば当然、
組織マネジメントの舵取りができない、ということになってしまいます。
果たして、
「自律進化傾向」
「風通しの良さ」
を定量評価する方法はあるのでしょうか?
■ただし、測定するとしても、
「主観評価」
では意味がありません。
職員にマークシートで回答してもらうといった
職員の主観で、
「わたしたち、かなり自律的にやっています」
「ずいぶん話し合っています」
と回答してもらったところで、
あてにはならないことは、みなさんもご存知の通りでしょう。
「アンケートは嘘をつく」
と言われている通りです。
なので、参考情報にはなっても、
主に依るべき指標にすることはできません。
では、どうするか?
■患者サービス研究所では、
組織の「自律進化傾向」や「風通しの良さ」を、
客観的に定量評価するためにも、
「HIT-Bit」
の手法をお勧めしています。
HIT-Bitは元来、
「指示命令をしなくても、現場職員がみずから気づき考え行動する『自律進化組織』を創る」
手法として開発されたものです。
そして、
「自律進化傾向」
や
「風通しの良さ」
を向上してゆくことを当然目指してゆくので、
その進捗状況を客観的に定量評価できなければなりませんでした。
なぜなら、
進捗状況を定量評価できなければ、
「体質が向上したかどうか」
の検証もできず、
ということは、
「さらに向上しよう」
「どこまで目指そう」
という目標設定もできないということになります。
つまり指標がないということは、
「向上し続けることができない」
ということを意味しているのです。
そこで、
HIT-Bitは、
「自律進化傾向」
「風通しの良さ」
を客観的に定量評価することが可能な手法となっていて、
いいかえれば、
組織体質のバイタル・チェックをすることが可能となっています。
■ところで、世間には、
「コミュニケーションが活発になる」
「職員のモチベーションが上がる」
「チームワークが向上する」
「ホスピタリティが良くなる」
「リーダーシップが高まる」
などなど……、
さまざまな組織体質向上策らしき研修やコンサルティング・プログラムがありますが、
その進捗を客観的に定量評価するものは、
あるのでしょうか?
「よくなった気がする」
だけでは、
費用と労力と時間の無駄となってしまいます。
そして、それでは、
バイタル・チェックもせずに、
「回復した・悪化した」
と言っているようなものですから、
本当に治すことはできないのではないでしょうか。