■みなさんの職場では、
「職員満足度を向上するには、何をすれば良いか?」
について、話し合うことはあるでしょうか?
・退職されては困る
・もっと協力的になって欲しい
・自発的に動いて欲しい
・現場の問題点についてアンテナを高くして欲しい
…などなど、
職員一人ひとりが、もっと活き活きとしてくれれば、
どんなに生産性が上がるだろうか、と
誰もが考えていることと思います。
そこで、ひところ流行った
「職員満足度調査」
を実施しているところもあるでしょう。
しかし、その調査自体が、
調査会社のバイアスがかかっているので、
本当に大切なことに斬り込んでくれるものではない、
というのが実情ではないでしょうか。
というのも、
「職員の本当の満足とは何か?」
が病院の想定するものと一致していなければ、
まったく意味のない調査となってしまうからです。
なんの疾病が疑われるか?という想定もなしに、
一般的な健康診断をしても、
的を射た検査にならないので、
病巣を明らかにすることができないのと同じでしょう。
■では、どんな「職員満足」を想定すると良いのでしょうか?
一般的な職員満足度調査では、
どうしても
・給与
・休み
・人事評価
・福利厚生
・研修制度
…などの待遇面が想定されていることが多く見受けられます。
それも、それで大事かもしれません。
しかし、それら待遇面のことで、
「この仕事、天職だ!」
と、心から
「この仕事をしていて良かった!」
と感じることはないでしょう。
(賞与の明細の封を切る時に、ちょっとトキメクことはあるのかも知れませんが…)
では、
「この仕事をしていて良かった!」
と心から感じるのは、どんな時でしょうか?
経営者や上層部は、
ごく個人的な価値観でも構わないので、
ありったけの心当たりを発信することが必要です。
「この仕事をしていて良かった!」
と感じるポイントは、人それぞれだ、と考える人もいるでしょう。
ならば、一つでも多く、
「この仕事には、こんな魅力があるんだよ」
と発信して、
職員の価値観のアンテナに届けることが必要です。
待っていても、職員の満足度がひとりでに上がることはないからです。
■「この仕事には、こんな魅力がある」
これが、職業哲学ではないでしょうか。
「この仕事には、理屈で説明できない魅力がある」
「この職場には、お金では買えない体験がある」
「こういうことがあるから、この仕事は辞められない」
という仕事そのものの価値観です。
「哲学とは、直接に利害に影響しない価値観である」
と定義するならば、
福利厚生などの、
「得だ」
「楽だ」
といったメリットではないことが明らかでしょう。
とすると、
「この仕事には、理屈で説明できない魅力がある」
「この職場には、お金では買えない体験がある」
「こういうことがあるから、この仕事は辞められない」
といった、
経営者、上層部、管理職の方々が、
「この仕事には、理屈で説明できない魅力がある」
「この職場には、お金では買えない体験がある」
「こういうことがあるから、この仕事は辞められない」
と感じるのはどういう時か、
ありったけの心当たりを出し合っているでしょうか?
それをしていなければ、
「仕事の満足は、各自で見つけてね」
と職員任せにしているということになるのではないでしょうか。
そして、自分で仕事の意味づけができない職員は、
せっかく一人前に仕事ができていても、
いずれ去ってしまうことでしょう。
「私は、なんのために、こんな仕事をしているのだろう?」
と。
目的が見えないまま、毎日頑張るのは、
ラット・ホイールの中を走っているようなものだからです。
ラット・ホイールとは、
ハツカネズミが一生懸命、中に入って走って回す、
水車のような、あのドラムです。
■みなさんの現場は、
職員が、
「この職場、ラット・ホイールかもしれない」
と感じる職場でしょうか?
それとも、
「この仕事には、理屈で説明できない魅力がある」
「この職場には、お金では買えない体験がある」
「こういうことがあるから、この仕事は辞められない」
と日々の中で感じる職場でしょうか?
世間で出回っている職員満足度調査の中に、
このような、
モチベーションの最も重要な部分を浮き彫りにするものは、なかなか無い気がします。
そんな調査をする前に、
まず、経営者・上層部・管理職の方々から、
「この仕事には、理屈で説明できない魅力がある」
「この職場には、お金では買えない体験がある」
「こういうことがあるから、この仕事は辞められない」
と感じた原体験を話し合っておくことが必要ではないでしょうか。
そして、
「職業哲学」
を現場職員の方々に発信して、
理屈じゃない魅力やお金じゃ買えない体験を
職員の方々にもたらしてあげることをお勧めします。
もし、
「本当は自分はこういうことを大事にしている」
と、価値観を出し合う習慣がなければ、
その習慣づくりのコミュニケーション・モデルを検討されると良いでしょう。
それが、患者サービス研究所が提唱している
「HIT-Bit」
です。
日常的に、自分たちの価値観を出し合うので、
発言する人にとっては、本当の自分の価値観を引き出す
「自己発掘」
ともなります。
互いの価値観を聞き、応援し合うので、職場に
「承認習慣」
が根づきます。
本当の自分の価値観を出せて、
周囲がつねに承認してくれる、
そんな職場であれば、
職員満足度調査は、もはや不要と言っても良いかもしれません。
■HIT-Bitについては、
現在、1Dayセミナーを実施しています。
本当に効果が永続する組織づくりを実現したい方は、
ぜひご参加ください。
◆ 3月11日(月)13:30〜16:30【大阪】
◆ 3月23日(土)13:30〜16:30【鹿児島】
◆ 4月19日(金)13:30〜16:30【東京】
◆参加費:1人当り4,000円
■自律進化組織が6ヶ月で生まれる方程式「HIT-Bitプログラム」
については、
ブックレットで概略をお読みいただくことも可能です。
A5判、76ページ
1部800円となります。
または、少人数で開催している
1Dayセミナーで詳しくお伝えしています。