「動画や感動ですね」「違います」

「動画や感動ですね」「違います」

■前回、
「こうしたらみんなのやる気に火がついた!」
という記事を配信しました。

わたしが専門学校で教職についていた時に、
「こうしたら学生のモチベーションを上がった」
という、
実際にあった話でした。

その記事の中でも、
「動画が良いとか、感動させることが大事とか、
そういうことではないんですよ」
と書きました。

「病院の現場で動画はちょっと無理」
「感動なんて長続きしないよね」
といった反応が予想されたからです。

ところが!というか、
やはり!というか、
まさにそんな声が聞こえてきましたので、

「だ〜か〜ら〜、違うんですゾ〜」
とばかりに
補足のメールを配信させていただくことに
あいなりました次第です。

本質は
動画を使いましょうとか
感動させましょう
ということではないんです。

では、
相手のやる気を引き出すためのポイントの
本質とは、
何だと思いますか?

■それは
「あなたが伝えるな!」
ということです。

人は、人から学ぶのではなく、
体験からしか学びません。

人から学ぶことがあると思っているのは、
それまでの体験から、
「この人のこの主張は採用した方が良い」
ということを学んでいたということです。

つまり、あなたが
「わたしから伝えよう」
と思っても、
相手は相手の価値観に従って採否を決めているだけ
なのです。

なので、
相手の価値観に合わないことを伝えようとすれば、
そんなあなたを
相手は鬱陶しく感じるので、
関係性が悪くなるだけです。

したがって、
できるだけ、
「あなたが伝えない」
ことが大事なんです。

では、伝えない代わりにどうするか?

相手が
「この情報なら採用してもいいかも」
と思えるような体験もしくは擬似体験を
提供することです。

そうすれば、相手は
あなたからの押し付けに不快感を覚えるということも
ありません。

なので、あなたとの関係性が悪くなることも
ありません。

体験もしくは擬似体験の中では、
相手は素直に学ぶことができ、
価値観や行動が変わることに効果的です。

■では、どうしたら
体験もしくは擬似体験を提供できるのか?
を探してゆくと、
結果的に、
「動画も良い」ということになることもあれば、
結果的に
心に響くので「感動が生まれる」こともある
ということなんです。

ただ、
動画以上に説得力のある
体験や擬似体験の提供方法は
いくつもあります。

また、
感動して涙を流すというケースもあれば、
その場で
「どうするか?」
という話し合いが始まったり、
「いますぐやろう」
と席を立って部屋を出てゆくなどの行動が
始まるケースもあります。

動画や感動は、
結果のごく一例でしかありません。

さがせば、
相手のやる気を引き出すための
もっともっと効果的な方法が、
いくらでもあるんです。

というわけで、
もしあなたが相手に、
「なんとかわかってほしい」
と思った時に、
「じゃ、いつどうやって伝えようかな」
と自分が伝える気満々の考えが頭に浮かんだら、
まず、一度立ち止まって、
その発想を却下しましょう。

「あなたが伝える」
ことは、決して効果的な方法ではないんです。

■自律進化組織をつくるということは、
指示命令をしない組織になるということ。

すなわち、経営者・管理職である
「あなたが、伝えない」
ということに他なりません。

自律進化組織をつくるための
1Dayセミナーを、毎月開催(リモート)しています。
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